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2009年10月28日(水)更新

見込み客を集める秘密道具

いつもご愛読ありがとうございます。
マーケティングトルネードの巽です。


見込み客を効率良く集めたいときに使えるツールに、
【オファー】と呼ばれるものがあります。

直訳すると『提案』ということになりますが、わたしたち
マーケティング屋の間では、「見込み客になってもらうための、
ちょっとしたギフト」といった意味合いで使うことが多いです。

・高額だと感じられる商品
・吟味する時間が必要な商品
・時期が来ないと需要が起きない商品
・自分の判断だけで買えない商品
・信頼関係の構築が欠かせない商品

などを扱っている場合、適切なオファーを準備できるかどうかで、
マーケティング上の効率がずいぶんと違ってくるものです。

たとえば、弊社がホームページで提供している商品は、
コンサルティングや講演、ビジネス教材といった無形物。
決して売りやすい商品ではありません。

たまたま見つけたホームページで、何の躊躇も無くコンサルティングを
申し込んでくれる確率は限りなくゼロに等しいからです。

そこでまずは、せっかく訪問してくれたユーザーとの信頼関係を築くために、
メールマガジンの読者になってほしいと考えます。

いったん見込み客として取り込んだユーザーに、定期的なメルマガ配信を
行いながらセールスを重ねていくことで、機会損失を最小限に抑えながら
追客を行う方が有利だと考えたからです。


しかし、いくら無料とはいえ、読者登録をするだけのメリットが
感じられなければ、メールアドレスを残してくれません。

そこで、訪問者に読者登録をしていただくための動機付けとして、
セールスの方法やレスポンスマーケティングの実例などを収録した
『業績アップのための無料レポート』や、教材のサンプルCDなどを
用意することになりました。

その結果、メルマガへの登録者数は増加し、より効率的な「売れる仕組み」を
手に入れることが出来ました。

実はこれらのオファーは、新たに作ったものではありません。
日常業務の中で何度も説明を求められるものや、コンサルティング中に
感心されたエピソードなどを、レポートとしてまとめたものに過ぎませんでした。
それにもかかわらず、毎年何千人もの見込み客を連れてきてくれるのです。


あなたの会社の中にも、集客効率を上げてくれるオファーがあるはずです。

無料で試してもらうのが良いのか、デモンストレーションを実演させて
もらうのがいいのか、無料で相談に応じてあげるのが良いのか、
シミュレーション結果を教えてあげるのが良いのか。

会社の規模や扱っている商品などによってさまざまだと思いますが、
まずはあなたの会社の中に埋もれてしまっている、「オファーとして
使えそうなもの」が無いかどうか、探してみてください。

株式会社マーケティングトルネード
巽大平

2009年10月21日(水)更新

就活とビジネスは似ている!?

マーケティング・トルネード佐藤です。


興味深い新聞記事を紹介してもらいました。
それは、日本経済新聞の記事でした。

「就職活動で成功する学生の共通点」についての調査結果についてでした。

本命企業からうまく内定を取る学生は、
「対人志向」と「勉学志向」の両方に優れているという特徴があるというのです。

例えば、携帯電話の登録数も多くて、交友範囲も広い(対人志向)。
重ねて、大学の勉強にも熱心(勉学志向)だというのです。

内定が取れなかった学生は、その正反対だというのです。

整理してみると、次のようになるわけです。

1.対人志向(高い) & 勉学志向(高い)…本命企業内定
2.対人志向(高い) & 勉学志向(低い)…本命以外に内定
3.対人志向(低い) & 勉学志向(高い)…大学院や公務員試験、教員などへ
4.対人志向(低い) & 勉学志向(低い)…未内定・就職活動放棄

こう整理されると、なるほどと思いますが、
まぁ、言われてみれば当たり前のような結果です。


この記事をご紹介したのは、上記のことを伝えたかったからだけではありません。
実は、わたしはこの記事を読んだとき、あることに気づいたのです。

「これはビジネスも同じだ・・」と言う事です。

例えば、対人志向を営業志向に置き換え、
勉学志向を専門志向に置き換えたなら、そのまま企業に同じことが
当てはまるのでは無いだろうかということなのです。

例えば、専門志向が高くても、営業志向が低いというと、典型的なのが
製造業や伝統産業です。
技術力や専門性は極めて高くても、その良さを伝える「営業志向」が低いために、
世の中ではウケが悪い。まるで勉学志向が高くても対人志向が低い学生みたいです。


この新聞記事では、「勉学志向の学生こそ、能力があるのだから、
対人志向を伸ばしてほしい」という趣旨の事が書かれています。


企業も同じだと思ったのです。
良い仕事をする企業ほど、良い技術力を持っている企業ほど、
もっと世に広める努力をして欲しいと思います。


株式会社マーケティング・トルネード
代表取締役
satou

2009年10月16日(金)更新

販促ツールのコツ:紙はバラケルこともある。

紙はバラケルこともある。

なんのこっちゃと思われたらすみません。
マーケティング・トルネードの一條です。

今日は少し、具体的な販促ツールについて、お話ししてみたいと思います。

といっても、対象はすごく狭い。
だから、直接お役に立てて頂ける方は多くはないかも知れません。

でも、とても大切なことなので、お話しします。
直接は関係なくても、この話をヒントにして頂ける人は多いはずです。


■『開封率100%!』の販促ツール

企業さんを相手にご商売をされている会社さんがあります。
いわゆるBtoBといわれる業態です。

ビジネスフォンを売ったり、オフィス用品を売ったり。
税理士さんなんかも、自分のサービスを法人相手に売っている
という意味ではBtoBの仲間ですね。


こういうBtoBの業態で頼りになる販促ツールに、FAXDMがあります。

企業さんであれば大体FAX機は持たれていますし、
FAX番号も入手しやすい。

1件当たりの送信料も、安い。

例えば郵送の案内であれば一番安いハガキを送ったとしても
1通55円かかりますが、FAXなら1通20円ぐらい。
安い代理店さんを見つければ、1通につき6円で送れることもあります。

しかも、そもそも封筒に入っていませんから、開封率は100%。

開封率100%の郵送DMなんて、世の中にはありません。
FAXDMはものすごく心強いツールになる。

だからでしょう。


『FAXDMで問い合わせを増やす!』

『FAXDMで注文を増やす!』

といったノウハウも、よく出回っています。


■こんなにポピュラーなのに・・・・

このコラムを読んでくださっている方の中にも、FAXDMを
使ったことのある方もいらっしゃると思います。

もしもそうであれば、ご自身のFAXDMを今、取りだして、見て頂きたいのです。

見て頂きたいのは、ページの下側です。

何を見るかというと、ページ番号です。


1ページ、2ページという番号が入っているか。


もしも1枚もののFAXDMであれば、関係ありませんが、
2枚以上のものであれば、ページ番号は入っているでしょうか?


このページ番号が入っていれば、合格。
入っていない場合には、今すぐ、入れて下さい。

なぜなら、ページ番号を入れるだけで、問い合わせを受けるチャンスが
増えるかも知れないからです。


■なぜページ番号なのか?

FAXDMというのは、読んで字のごとく、FAXで届くDMです。

つまり、お客さんの手元には、FAX機からプリントされた紙の形で届きます。
(最近ではまずデータでFAXの内容を確認してからプリントアウトするか
どうかを選ぶこともありますが、主流はいきなりプリントアウトですから)


繰り返しますが、FAXDMは、プリントアウトされた紙が、
お客さんに届くツールなのです。


ここで出てくるのが、紙の特性です。


複数枚の紙が重なると、何が起きるでしょうか?


複数枚の紙は、バラケルことがあるのです。
風に飛ばされてバラケルこともあるでしょうし、何かにあたって
バラケルこともあるでしょう。


そうするとどうなるか?

もしもページ番号が振ってなければ、どの順番で読めばいいのか、
分からなくなってしまいます。


順番が分からなくなったものを自分でパズルのように組み立て直して、
再度読んでくれるお客さんは、そんなに多くはありません。

その結果、せっかくFAXを送ったのに、読んでもらえなくなってしまう。
開封率100%の媒体だとしても、読んでもらえなければ意味がありません。


これはとてももったいないことだと思うのです。


■このツールはどんな形で届くのか?

もちろん、送り手からすれば、送るときにはきちんと順番を整えているわけです。

だからこそ、相手にも順番通りに届いていると思いがちです。

しかし、実際には紙がバラケルこともある。


どんな販促ツールを使う時でも同じですが、相手のもとに届いた時には、
どんな形で届くのか?


例えば名刺ひとつとっても同じです。
名前も社名も目立たない名刺になっていないか?

サイズは、相手の名刺整理ボックスの中にちゃんと入れてもらえるサイズなのか?


チラシだったら、どういう形で折り曲げられて新聞の間に挟まれるのか?

などなど。


相手のもとに届いた時には、どんな形で届くのか?

販促ツールを作るときには、ぜひ、想像してみて頂くといいと思います。


マーケティング・トルネード
一條仁志

2009年10月06日(火)更新

売れば売るほど辛くなる? 繁盛店のパラドックス

いつもご愛読ありがとうございます。
マーケティング・トルネードの巽です。


先日、弊社がお世話になっている社労士の先生から、
訪問先の会社さんが運営しているネット販売サイトの相談を受けました。


女性用サニタリー用品の販売に特化したネットショップらしいのですが、
売上アップを目指してリニューアルを検討中だとのこと。

ただ、ネットショップのオーナーが集客や販売戦略に関する知識に乏しいため、
弊社のようなマーケティング屋の意見も聞いてみたいとのことで、
回りまわって当方にご質問くださったようでした。


さっそくサイトを覗いてみると、単価が数百円程度の商品ばかり。
おまけに、丈夫で長持ちという商品特性を持っていました。

一方、この商品に関する周辺キーワード単価は、すでに200~300円程度。
物販サイトのコンバージョン目標は、約1%程度とされていますので、
単純計算すると、3万円の広告費用をかけて数百円の利益が出る計算。
つまり、売れれば売れるほど赤字になっていくという悲惨な結果が待ち受けています。

もちろん、衝動買いも起こりえる商品単価ですから、
実際のコンバージョン率はもっと高くなるかもしれません。
しかし、着地先ページの構成が衝動買いを誘発させる「需要喚起型」では
なかったため、おそらく上記のような結果になるだろうと想像しました。


「このままでは難しい商売でしょうねぇ・・・」
今回の相談をお寄せくださった社労士の先生も、そう感じているようでした

でも、あきらめるには少し早いと思うのです。
なぜなら、「安く仕入れて高く売る」以外の解決策も、
探してみてほしいからです。

ネット販売の恐ろしい点は、表面上のマーケティング活動がまる見えだと
いうところ。ライバル店の「見掛け上の」仕掛けが即座に分かってしまう
PCネットの世界では、同じ商品を同じ方法で少しだけ安く売るライバルが
現れるだけで、すぐに商売が立ちいかなくなります。

商品を変更する。単価を高くする。仕入れ価格を下げる。広告費を圧縮する。
広告への反応率を上げる。人件費がかからないよう自動化する・・・。
通販サイトを運営していくには、どれも当たり前のように大切な取り組み
ですが、そうした努力だけでは追いつかないことが多いものです。

つまり、価格力だけに依存したマーケティングプランを組み立ててしまうと、
いくら有利な商品を扱っているつもりでも、どのみち消耗戦に陥ってしまうのです。


物販の平均コンバージョンレートは1%が平均。それならば、この
コンバージョンレートでも商売として成立しうるだけの仕組みを
考えてみてほしいのです。

販売商品と相性のいいオプション品を一緒に売る。
リピート性の高い高単価商品をまた買ってもらう。
オリジナル商品を開発して既存客にブランドスイッチを促す。

扱っている商品やサービス、環境、人材、リソースは会社によって
違いますから、100社あれば100通りの解決策があるはずです。


いかに早い段階で、「価格で勝負」だけの世界から抜け出すか。
それが、ネット販売業というゼロサムゲームで生き残っていくための
ポイントであることは、間違いないようです。

株式会社マーケティングトルネード
巽大平