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価格競争から抜け出すために、5分でわかるマーケティングと営業のキモについて解説します。
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2009年09月18日(金)更新
タダで出来る営業力強化
営業部が個人事業主のあつまりのようになっている。
このようなご相談を受けることが続いています。
もちろん、それぞれの営業マンが成果を出し、営業部門全体の成果も
出ている時にはこのスタイルでもいいと思うのです。
一方で、世の中全体の流れが滞り、営業マンが成果を出しにくい状況に
なっている時には、このスタイルには問題がある。
今日は、【組織の力】を最大限に活かす営業チームを作る方法をお伝えします。
それでは早速始めましょう。
※今回のコラムでは、便宜上、『組織』という言葉を使っています。
なんだか、硬い言葉でもありますので、ご自身の状況にあわせて、チームや
部門などに読み替えて読んで頂ければうれしいです。
■とある営業組織の悩み
今、とあるフランチャイズチェーンさんに営業の研修をご提供しています。
この中で、本部の方からご相談を受けました。
本部の営業チームが個人事業主のあつまりのようになってしまったというのです。
本部の営業マンは、フランチャイズの加盟店さんのサポートが仕事です。
加盟店さんには、イケイケ営業の会社もあれば、比較的おとなしめの
会社もありますし、その地域もバラバラ。本部の営業マンは本部の
事務所にいる時間もほとんどない。
このような状況の中で、本部の営業チームが個人事業主のあつまりのように
なってしまったというのです。当然、社内での情報共有も、ノウハウの共有も
出来ていない。
このコラムを読んでくださっている方の中には、同じような状況を
抱えている会社さんもいらっしゃるかも知れません。
これは実にもったいない話です。
なぜなら、複数の営業マンが所属する営業チームには、個人事業主さんの
元に集まってくる何倍もの情報が集まってくるからです
チーム内で情報やノウハウの共有が出来れば、ライバルよりも一歩も
二歩も先に行くことが出来る。
では、どうやって営業マン同士の情報やノウハウを共有すればいいのか。
そのコツは、営業マン同士が使える『共通の言葉』をつくることです。
初めて聞く方もいらっしゃると思うので、少し説明させて下さい。
■共通の言葉とは?
『共通の言葉』というとなんだかむずかしそうです。
簡単に言うとこれは、お互いが、同じ意味で理解できる言葉のことです。
例えば、「法人税」という言葉があります。
しかし、社長と経理担当者とではこの言葉に対する理解の仕方が違います。
一方で、同じ規模の会社を経営している社長さん同士であれば、
比較的同じような理解が出来るかも知れません。
これが『共通の言葉』です。
大切なことは、その言葉自体の意味ではなく、話をしている相手が
その言葉について同じ理解を持てていること。
なぜなら、相手の言葉が理解できなければ、相手のことを理解する
気もなくなりますが、同じ言葉で話すようになると、「意外と
同じようなことで悩んでるんだな」とか、「ああ、そういうことが
言いたかったのか」とか分かることも増えてくるからです。
そうなると、お互いに助け合ったり、情報を提供し合ったりも出来るようになる。
『共通の言葉』を作る方法はいろいろです。
例えば、『チャレンジ』という会社方針を持っている会社であれば、
営業マン全員を集めた上で、「『チャレンジ』という言葉を別の言葉で
言うとどうなる?」という質問をしてみてもいいかも知れません。
その答えを聞くだけでも、「あ、アイツはこういう捉え方をしていたんだ」とか
「あの捉え方はいいな」とか、いろいろとお互いに気がつくことは出るはずです。
ただ単に社長が朝礼で「ウチの会社の方針は『チャレンジ』だ。みんな、
チャレンジするように!」と言っただけでは伝わらないことも、
こういう取り組みをすれば、チームのメンバー全員で共有できるようになる。
『共通の言葉』の出来上がりです。
より具体的に営業上の課題を通して、『共通の言葉』を作ることも出来ます。
その際には、弊社の代表佐藤が書いた『凡人が最強チームに変わる魔法の
営業ミーティング』(日本実業出版社刊)も参考にして頂けるかも知れません。
どんな方法を使ってでもいいから、営業チームの中に『共通の言葉』を作っていく。
しかも、この取り組みをするのにコストはかかりません。
タダ、無料、ノーチャージです。
でも、ボディーブローのようにジワジワ効果が出てくる。
営業組織が個人事業主のあつまりのようになってしまったという
会社さんにはお薦めしたい取り組みです。
■最後に
さて、ここまで、組織の力を活かすためには何を大事にすればいいのか、
私に分かる範囲のことをお伝えしてきました。
私自身も個人事業主になった経験があるからこそ言いますが、
個人事業主から見れば、組織で仕事が出来るメリットというのは、
本当に大きいものです。
そして、不況と言われる今だからこそ、組織の強みが活きる。
このコラムが何らかの形で、御社のお役に立てれば、
こんなにうれしいことはありません。
ではまた次回、この場所でお会いできることを楽しみにしています。
このようなご相談を受けることが続いています。
もちろん、それぞれの営業マンが成果を出し、営業部門全体の成果も
出ている時にはこのスタイルでもいいと思うのです。
一方で、世の中全体の流れが滞り、営業マンが成果を出しにくい状況に
なっている時には、このスタイルには問題がある。
今日は、【組織の力】を最大限に活かす営業チームを作る方法をお伝えします。
それでは早速始めましょう。
※今回のコラムでは、便宜上、『組織』という言葉を使っています。
なんだか、硬い言葉でもありますので、ご自身の状況にあわせて、チームや
部門などに読み替えて読んで頂ければうれしいです。
■とある営業組織の悩み
今、とあるフランチャイズチェーンさんに営業の研修をご提供しています。
この中で、本部の方からご相談を受けました。
本部の営業チームが個人事業主のあつまりのようになってしまったというのです。
本部の営業マンは、フランチャイズの加盟店さんのサポートが仕事です。
加盟店さんには、イケイケ営業の会社もあれば、比較的おとなしめの
会社もありますし、その地域もバラバラ。本部の営業マンは本部の
事務所にいる時間もほとんどない。
このような状況の中で、本部の営業チームが個人事業主のあつまりのように
なってしまったというのです。当然、社内での情報共有も、ノウハウの共有も
出来ていない。
このコラムを読んでくださっている方の中には、同じような状況を
抱えている会社さんもいらっしゃるかも知れません。
これは実にもったいない話です。
なぜなら、複数の営業マンが所属する営業チームには、個人事業主さんの
元に集まってくる何倍もの情報が集まってくるからです
チーム内で情報やノウハウの共有が出来れば、ライバルよりも一歩も
二歩も先に行くことが出来る。
では、どうやって営業マン同士の情報やノウハウを共有すればいいのか。
そのコツは、営業マン同士が使える『共通の言葉』をつくることです。
初めて聞く方もいらっしゃると思うので、少し説明させて下さい。
■共通の言葉とは?
『共通の言葉』というとなんだかむずかしそうです。
簡単に言うとこれは、お互いが、同じ意味で理解できる言葉のことです。
例えば、「法人税」という言葉があります。
しかし、社長と経理担当者とではこの言葉に対する理解の仕方が違います。
一方で、同じ規模の会社を経営している社長さん同士であれば、
比較的同じような理解が出来るかも知れません。
これが『共通の言葉』です。
大切なことは、その言葉自体の意味ではなく、話をしている相手が
その言葉について同じ理解を持てていること。
なぜなら、相手の言葉が理解できなければ、相手のことを理解する
気もなくなりますが、同じ言葉で話すようになると、「意外と
同じようなことで悩んでるんだな」とか、「ああ、そういうことが
言いたかったのか」とか分かることも増えてくるからです。
そうなると、お互いに助け合ったり、情報を提供し合ったりも出来るようになる。
『共通の言葉』を作る方法はいろいろです。
例えば、『チャレンジ』という会社方針を持っている会社であれば、
営業マン全員を集めた上で、「『チャレンジ』という言葉を別の言葉で
言うとどうなる?」という質問をしてみてもいいかも知れません。
その答えを聞くだけでも、「あ、アイツはこういう捉え方をしていたんだ」とか
「あの捉え方はいいな」とか、いろいろとお互いに気がつくことは出るはずです。
ただ単に社長が朝礼で「ウチの会社の方針は『チャレンジ』だ。みんな、
チャレンジするように!」と言っただけでは伝わらないことも、
こういう取り組みをすれば、チームのメンバー全員で共有できるようになる。
『共通の言葉』の出来上がりです。
より具体的に営業上の課題を通して、『共通の言葉』を作ることも出来ます。
その際には、弊社の代表佐藤が書いた『凡人が最強チームに変わる魔法の
営業ミーティング』(日本実業出版社刊)も参考にして頂けるかも知れません。
どんな方法を使ってでもいいから、営業チームの中に『共通の言葉』を作っていく。
しかも、この取り組みをするのにコストはかかりません。
タダ、無料、ノーチャージです。
でも、ボディーブローのようにジワジワ効果が出てくる。
営業組織が個人事業主のあつまりのようになってしまったという
会社さんにはお薦めしたい取り組みです。
■最後に
さて、ここまで、組織の力を活かすためには何を大事にすればいいのか、
私に分かる範囲のことをお伝えしてきました。
私自身も個人事業主になった経験があるからこそ言いますが、
個人事業主から見れば、組織で仕事が出来るメリットというのは、
本当に大きいものです。
そして、不況と言われる今だからこそ、組織の強みが活きる。
このコラムが何らかの形で、御社のお役に立てれば、
こんなにうれしいことはありません。
ではまた次回、この場所でお会いできることを楽しみにしています。
マーケティング・トルネード
一條仁志
2009年09月08日(火)更新
定価よりも高く売れてしまう場所
いつもご愛読ありがとうございます。
マーケティング・トルネードの巽です。
定価1,000円の図書券を、1,030円で販売しているショップがあります。
しかも、相当の数を売っています。
なんでこんなことが可能なのか?
適切な場所と顧客を狙い撃つことで成功している事例として、
ひとつご紹介してみます。
ご存知の方も多いかと思いますが、楽天にはアフィリエイトという機能があります。
アフィリエイトとは、簡単にいえば「ご紹介システム」のこと。
Aさんが作成したアフィリエイトリンクを経由して商品が売れた場合、
紹介者であるAさんには、その販売金額に応じて成果報酬が発生します。
5,000円のゲームソフトをブログなどで紹介してBさんに売れた場合、
紹介者のAさんには、販売金額の1%である50円が報酬として手に入る
というわけですね。
ところが、楽天アフィリエイトの場合、その報酬が現金ではなく
「楽天ポイント」なのです。
楽天ポイントは楽天内のショップでしか使えないため、
何かを買うことでしかポイントを消化できません。
かといって、そんなにしょっちゅう液晶テレビなどの高額商品も
欲しくならないわけで、ポイントを持てあますほどの優秀な
楽天アフィリエイターたちは、自分で買った売れ筋商品をオークションで
転売するなりして換金作業を行っていたわけです。
その手間を考えれば、換金性に優れた図書券やギフト券を売ってくれる
金券ショップの存在は有り難いもの。
つまりこのショップは、楽天ポイントをもてあますアフィリエイターたちの
両替所のような役割を果たしていたのです。
しかも、このショップさん。
買物の合計金額が5,000円以上でなければ注文を受け付けないという制限付き。
それにもかかわらず、飛ぶように売れていくのは、
「誰に、何を、どこで」売るのかが、絶妙なバランスで成り立っている
面白い事例ですね。
弊社で提唱している思考モデルの中に、「マーケティングクローバー」という
考え方があります。
これは、『「誰に」「何を」「どんなやり方で」売るのかを考え、
もっとも適合するものから優先的に取りかかりましょう』という、
マーケティングをうまくやるためのコツを、弊社佐藤が図式化したものです。
「なぜあんな商売が成り立っているんだろう?」と不思議に思った時には、
必ずそこに何かしらの仕掛けがあります。
1.「誰に売っているのか」を考えてみること
2.「何を売っているのか」を考えてみること
3.「どのように売っているのか」を考えてみること
ある事象に出会ったとき、上記のような視点で見てみると、
マーケティングのトレーニングに役立つかもしれません。
さて、この話には続きがあります。
先日、楽天がある発表を行いました。
それは、2010年1月支払い分(2009年11月成果発生分)から、成果報酬で
3,000ポイントを超えた分は、オンライン電子マネー「楽天キャッシュ」での
支払いに対応するというもの。
つまり、楽天アフィリエイターは、手軽にポイントを換金できるようになるわけです。
「昨日有料だったものが、今日無料になる世界」
ビジネス上の突然死が起きるリスクが高いのも、ネットビジネスの怖さでもありますね。
マーケティング・トルネードの巽です。
定価1,000円の図書券を、1,030円で販売しているショップがあります。
しかも、相当の数を売っています。
なんでこんなことが可能なのか?
適切な場所と顧客を狙い撃つことで成功している事例として、
ひとつご紹介してみます。
ご存知の方も多いかと思いますが、楽天にはアフィリエイトという機能があります。
アフィリエイトとは、簡単にいえば「ご紹介システム」のこと。
Aさんが作成したアフィリエイトリンクを経由して商品が売れた場合、
紹介者であるAさんには、その販売金額に応じて成果報酬が発生します。
5,000円のゲームソフトをブログなどで紹介してBさんに売れた場合、
紹介者のAさんには、販売金額の1%である50円が報酬として手に入る
というわけですね。
ところが、楽天アフィリエイトの場合、その報酬が現金ではなく
「楽天ポイント」なのです。
楽天ポイントは楽天内のショップでしか使えないため、
何かを買うことでしかポイントを消化できません。
かといって、そんなにしょっちゅう液晶テレビなどの高額商品も
欲しくならないわけで、ポイントを持てあますほどの優秀な
楽天アフィリエイターたちは、自分で買った売れ筋商品をオークションで
転売するなりして換金作業を行っていたわけです。
その手間を考えれば、換金性に優れた図書券やギフト券を売ってくれる
金券ショップの存在は有り難いもの。
つまりこのショップは、楽天ポイントをもてあますアフィリエイターたちの
両替所のような役割を果たしていたのです。
しかも、このショップさん。
買物の合計金額が5,000円以上でなければ注文を受け付けないという制限付き。
それにもかかわらず、飛ぶように売れていくのは、
「誰に、何を、どこで」売るのかが、絶妙なバランスで成り立っている
面白い事例ですね。
弊社で提唱している思考モデルの中に、「マーケティングクローバー」という
考え方があります。
これは、『「誰に」「何を」「どんなやり方で」売るのかを考え、
もっとも適合するものから優先的に取りかかりましょう』という、
マーケティングをうまくやるためのコツを、弊社佐藤が図式化したものです。
「なぜあんな商売が成り立っているんだろう?」と不思議に思った時には、
必ずそこに何かしらの仕掛けがあります。
1.「誰に売っているのか」を考えてみること
2.「何を売っているのか」を考えてみること
3.「どのように売っているのか」を考えてみること
ある事象に出会ったとき、上記のような視点で見てみると、
マーケティングのトレーニングに役立つかもしれません。
さて、この話には続きがあります。
先日、楽天がある発表を行いました。
それは、2010年1月支払い分(2009年11月成果発生分)から、成果報酬で
3,000ポイントを超えた分は、オンライン電子マネー「楽天キャッシュ」での
支払いに対応するというもの。
つまり、楽天アフィリエイターは、手軽にポイントを換金できるようになるわけです。
「昨日有料だったものが、今日無料になる世界」
ビジネス上の突然死が起きるリスクが高いのも、ネットビジネスの怖さでもありますね。
株式会社マーケティングトルネード
巽大平
2009年09月01日(火)更新
小手先のテクニックに頼らない集客法とは
マーケティング・トルネード佐藤です。
ギフトショップの社長が、業績が悪化してきて、経営が苦しいと
嘆いていました。
彼は「どうやったら来店客数が増やせるのか」と、その方法を
知りたがっていたわけです。
今日は、この相談をキッカケにして、私がどんなアドバイスをしたのか?
それを簡略化して、お伝えしましょう。
ギフトショップにとって、集客をする方法は、いくつもある。
マスコミに取材してもらえる方法、
効果的な看板設置の方法、
新聞折り込みチラシの方法
既存客へダイレクトメールを送ってバックエンド品を売る方法
相乗りマーケティングという方法
業務提携先をご紹介するという方法
新商品の開発をするという方法
タレントさんに破格でお手伝い頂く方法
労力と予算と知恵によって、いくらでも方法はある。
私にとっては、毎日のようにそればかりアドバイスしているわけだから、
それほど難しいことでもない。
誰だって毎日やってれば、それなりに知識や経験や知恵もついてくるからだ。
しかし、それだけではいずれ限界が来るというのもわかっている。
だからこそ、伝えたかったことがあった。
それは、
「いつの日か、ギフトショップとして本質的に問われる時期が来る」
ということだ。
ギフトショップにとって、本質的な問いとは何だろうか?
それは「ギフト」というものへの深堀りである。
そもそもギフトとは何だろうか?
喜んでもらうためには何を贈れば良いのか?
感謝の意をギフトという贈り物で伝えるためにはどうすれば良いのか?
想いを伝えるためにはどうしたらいいのか?
そこで私はギフトショップオーナーに質問をしてみた。
「そもそも、ギフトの歴史って何ですか?」
「ギフトって、何のためにやってるんですか?」
「『気の利いたギフトってないの?』と質問されたとき、どうしていますか?
まさかタオルでお茶を濁そうとかしていませんか?」
ギフトの歴史・・・そんなもの、考えたことも無かった、という答えだった。
「それじゃいかんと思いますよ。これからの時代、特に、
ギフトとは、贈答とは、そうした本質的なところから、
しっかりと掘り下げて研究しておくことが大事になって
くると思います。それでこそプロだし、頼りにされるの
だと思うからです。単なるギフト品の小売店だけだと、
いずれ限界が来るような気がしています」
随分と生意気なことも言ったということは自覚している。
しかも、これはあくまでも私見でしかない。
しかし、ギフトという世界に、がっつり挑んでいるかどうかという
根本的な姿勢は、これからの時代に、必ず報われるような気がするのだ。
ギフト、贈り物の起源というものは何だろうか?
なぜ、人は贈答をするんだろうか?
贈答という行為に何を求めているのだろうか?
そのヒントを手にするためには、ギフトショップとして、
何を学べば良いのだろうか?
文化人類学? 社会心理学?
難しそうだけど、それが仕事に役立つのなら、ギフトの専門家になるために
役立つのなら、そこに、がっつり挑もう・・・という姿勢が大事になると思うのだ。
それを研究するために、果たして何か月必要だろうか。
夜な夜な情報収集や研究に時間を費やして、何年かかるだろうか。
ギフトに関連する本をアマゾンで全部買ったとして何冊になるんだろうか?
「小手先のテクニックでも集客は出来ますし、そのアドバイスはします。
だけども、そうした研究や専門性を高めるという努力をしてくれたら、
足腰が強い頼れるギフトショップになるし、場合によっては、
新商品の開発や監修、そうした新分野へ道を切り開いてくれるきっかけに
なるかも知れないですよ」
私は小手先のテクニックをアドバイスした上で、彼にそう伝えた。
しかしながら、これはギフトショップのオーナーに限った話ではない。
あらゆるビジネスが、こうした本質的なことを問われるように
なりつつある。
少々、説教臭い話かも知れないが、こんな話に何か感ずることがあれば幸いである。
ギフトショップの社長が、業績が悪化してきて、経営が苦しいと
嘆いていました。
彼は「どうやったら来店客数が増やせるのか」と、その方法を
知りたがっていたわけです。
今日は、この相談をキッカケにして、私がどんなアドバイスをしたのか?
それを簡略化して、お伝えしましょう。
ギフトショップにとって、集客をする方法は、いくつもある。
マスコミに取材してもらえる方法、
効果的な看板設置の方法、
新聞折り込みチラシの方法
既存客へダイレクトメールを送ってバックエンド品を売る方法
相乗りマーケティングという方法
業務提携先をご紹介するという方法
新商品の開発をするという方法
タレントさんに破格でお手伝い頂く方法
労力と予算と知恵によって、いくらでも方法はある。
私にとっては、毎日のようにそればかりアドバイスしているわけだから、
それほど難しいことでもない。
誰だって毎日やってれば、それなりに知識や経験や知恵もついてくるからだ。
しかし、それだけではいずれ限界が来るというのもわかっている。
だからこそ、伝えたかったことがあった。
それは、
「いつの日か、ギフトショップとして本質的に問われる時期が来る」
ということだ。
ギフトショップにとって、本質的な問いとは何だろうか?
それは「ギフト」というものへの深堀りである。
そもそもギフトとは何だろうか?
喜んでもらうためには何を贈れば良いのか?
感謝の意をギフトという贈り物で伝えるためにはどうすれば良いのか?
想いを伝えるためにはどうしたらいいのか?
そこで私はギフトショップオーナーに質問をしてみた。
「そもそも、ギフトの歴史って何ですか?」
「ギフトって、何のためにやってるんですか?」
「『気の利いたギフトってないの?』と質問されたとき、どうしていますか?
まさかタオルでお茶を濁そうとかしていませんか?」
ギフトの歴史・・・そんなもの、考えたことも無かった、という答えだった。
「それじゃいかんと思いますよ。これからの時代、特に、
ギフトとは、贈答とは、そうした本質的なところから、
しっかりと掘り下げて研究しておくことが大事になって
くると思います。それでこそプロだし、頼りにされるの
だと思うからです。単なるギフト品の小売店だけだと、
いずれ限界が来るような気がしています」
随分と生意気なことも言ったということは自覚している。
しかも、これはあくまでも私見でしかない。
しかし、ギフトという世界に、がっつり挑んでいるかどうかという
根本的な姿勢は、これからの時代に、必ず報われるような気がするのだ。
ギフト、贈り物の起源というものは何だろうか?
なぜ、人は贈答をするんだろうか?
贈答という行為に何を求めているのだろうか?
そのヒントを手にするためには、ギフトショップとして、
何を学べば良いのだろうか?
文化人類学? 社会心理学?
難しそうだけど、それが仕事に役立つのなら、ギフトの専門家になるために
役立つのなら、そこに、がっつり挑もう・・・という姿勢が大事になると思うのだ。
それを研究するために、果たして何か月必要だろうか。
夜な夜な情報収集や研究に時間を費やして、何年かかるだろうか。
ギフトに関連する本をアマゾンで全部買ったとして何冊になるんだろうか?
「小手先のテクニックでも集客は出来ますし、そのアドバイスはします。
だけども、そうした研究や専門性を高めるという努力をしてくれたら、
足腰が強い頼れるギフトショップになるし、場合によっては、
新商品の開発や監修、そうした新分野へ道を切り開いてくれるきっかけに
なるかも知れないですよ」
私は小手先のテクニックをアドバイスした上で、彼にそう伝えた。
しかしながら、これはギフトショップのオーナーに限った話ではない。
あらゆるビジネスが、こうした本質的なことを問われるように
なりつつある。
少々、説教臭い話かも知れないが、こんな話に何か感ずることがあれば幸いである。
株式会社マーケティング・トルネード
代表取締役
2009年08月04日(火)更新
イヤなお客さんと付き合わなくてもすむ方法
いつもありがとうございます。
マーケティング・トルネードの巽です。
今回も、クライアントさんからご相談頂いた
事例を紹介してみたいと思います。
石川県で、浴槽の再生事業を専門にされている、
バスメイクの津田さんというクライアントがいます。
浴槽の再生事業とは、早い話がお風呂周りの修理屋さん。
でも、普通の修理屋さんとは、ちょっと違うんです。
旅館やホテル、賃貸物件など、何十年間も利用されて老朽化した浴室や、
すでに修理の施しようがないほどに損傷してしまった浴槽本体を、
特殊な再生技術を使って、まるで新品と見間違えるような
補修作業してしまうエキスパートなのです。
老朽化した構造物の浴室は、その形状や材質、場所によって
リフォームではどうにもならないような物件もあります。
しかし、バスメイクさんの手にかかれば、
浴室全体のリフォームをするよりも格段に安い価格で補修ができるうえ、
「他社でサジを投げられた案件」でも何とかしてもらえるという、
いわばお風呂周りの「匠」といっても過言ではない存在です。
ところがこの津田さん、
施工実績で県内ナンバー1の実績を誇るエキスパートであり、
その技術力も施工数も申し分ないのですが、そこはやはり職人さん。
「素晴らしい商品を持っている人に限って売るのが下手」という法則にもれず、
思うように集客ができずにいました。
そんな津田さんの目下の課題は、法人客探しでした。
つまり、ビジネスパートナー探しです。
けれども津田さんには、どうしても譲れない部分がありました。
それは、「下請けなんだから、元請けの言うことは何でも聞け」
というような業者とは付き合いたくないということでした。
そこでまず津田さんは、
・無理な工期には応じられません。
・下請なんだから何でも言うことを聞け、という方とは仕事しません。
・法外な値引き要求には応えられません。
こうした断りを、自社の案内にしっかりと明示することにしたのです。
つまり、イヤなお客さんとは付き合わないことを宣言したのです。
そんな津田さんのもとに、大きなチャンスが舞い込みます。
この契約が無事にまとまれば、今後の仕事がかなり安定するとのこと。
どうしてもモノにしたいということで、ご相談をお寄せいただいたのです。
おおまかな交渉のコツは別にアドバイスをさせていただいたものの、
津田さんが特に心配されていたことは、
「あんなことを書いたら、高圧的な態度だと取られかねないのではないか?」
「意図せず、横柄なヤツだと思われてしまうのではないか」
というものでした。
「あんなこと」とは、前述の自社の案内に掲載した「宣言」です。
たしかに津田さんは根っからの職人さん。
メールの文面は簡素だし、話し方もちょっとぶっきらぼう。
津田さんのことを良く知らない人からすると、
ちょっと気難しそうなイメージを持たれているかもしれませんでした。
そこにあの宣言です。
相手方に、あらぬ誤解を生んでしまう懸念はありました。
しかし、津田さんの思いも承知していた私は、
ほんの少しだけ書き加えていただくことにしました。
たとえば、こんな風です。
・主張=無理な工期には応じられません。
・理由=なぜなら、無理な工期を約束してしまったがゆえに、
工事のクオリティを落とすことは本意ではないからです。
また、それでお客様に喜んでいただけない結果になってしまったら、
あたなにとっても私にとってもお客さまにとっても不幸だからです。
・エピソード=事実、こういうことがあったんです。
あれは3か月前のことです。
●●という団地の浴槽修理をした際、・・・。
つまり、それぞれの宣言を、
【宣言(主張)】+【理由(根拠)】+【エピソード(裏付け)】
というセットにして、書き直していただくことにしたのです。
それから連絡がなくなった津田さんの結果がどうだったのかは分かりません。
しかし、どれほど言葉を尽くしても、100%の思いを届けることは
できません。だからこそ、あなたはあなたの思いを伝えることに、
最善を尽くしてほしいのです。
「イヤなお客さんと付き合わなくていい方法」は、
「自分に期待を寄せてくれるお客さんに精一杯応える方法」
でもあります。
あなたの発するメッセージは、誤解なく相手方に伝わっていますか?
追伸:
それから2か月ほどたった今日、突然のメールが届きました。
「以前ご相談させていただいた、●●県営住宅の浴室修繕の件ですが、
お陰様で今日契約となりました。本当にうれしいです。 」
言葉少なに書かれたそのメールは、相変わらず職人さんのそれでした。
しかし、わたしにとっては何物にも代えがたいものでもありました。
まずはおめでとうございました。
この場を借りてお祝い申し上げます。
マーケティング・トルネードの巽です。
今回も、クライアントさんからご相談頂いた
事例を紹介してみたいと思います。
石川県で、浴槽の再生事業を専門にされている、
バスメイクの津田さんというクライアントがいます。
浴槽の再生事業とは、早い話がお風呂周りの修理屋さん。
でも、普通の修理屋さんとは、ちょっと違うんです。
旅館やホテル、賃貸物件など、何十年間も利用されて老朽化した浴室や、
すでに修理の施しようがないほどに損傷してしまった浴槽本体を、
特殊な再生技術を使って、まるで新品と見間違えるような
補修作業してしまうエキスパートなのです。
老朽化した構造物の浴室は、その形状や材質、場所によって
リフォームではどうにもならないような物件もあります。
しかし、バスメイクさんの手にかかれば、
浴室全体のリフォームをするよりも格段に安い価格で補修ができるうえ、
「他社でサジを投げられた案件」でも何とかしてもらえるという、
いわばお風呂周りの「匠」といっても過言ではない存在です。
ところがこの津田さん、
施工実績で県内ナンバー1の実績を誇るエキスパートであり、
その技術力も施工数も申し分ないのですが、そこはやはり職人さん。
「素晴らしい商品を持っている人に限って売るのが下手」という法則にもれず、
思うように集客ができずにいました。
そんな津田さんの目下の課題は、法人客探しでした。
つまり、ビジネスパートナー探しです。
けれども津田さんには、どうしても譲れない部分がありました。
それは、「下請けなんだから、元請けの言うことは何でも聞け」
というような業者とは付き合いたくないということでした。
そこでまず津田さんは、
・無理な工期には応じられません。
・下請なんだから何でも言うことを聞け、という方とは仕事しません。
・法外な値引き要求には応えられません。
こうした断りを、自社の案内にしっかりと明示することにしたのです。
つまり、イヤなお客さんとは付き合わないことを宣言したのです。
そんな津田さんのもとに、大きなチャンスが舞い込みます。
この契約が無事にまとまれば、今後の仕事がかなり安定するとのこと。
どうしてもモノにしたいということで、ご相談をお寄せいただいたのです。
おおまかな交渉のコツは別にアドバイスをさせていただいたものの、
津田さんが特に心配されていたことは、
「あんなことを書いたら、高圧的な態度だと取られかねないのではないか?」
「意図せず、横柄なヤツだと思われてしまうのではないか」
というものでした。
「あんなこと」とは、前述の自社の案内に掲載した「宣言」です。
たしかに津田さんは根っからの職人さん。
メールの文面は簡素だし、話し方もちょっとぶっきらぼう。
津田さんのことを良く知らない人からすると、
ちょっと気難しそうなイメージを持たれているかもしれませんでした。
そこにあの宣言です。
相手方に、あらぬ誤解を生んでしまう懸念はありました。
しかし、津田さんの思いも承知していた私は、
ほんの少しだけ書き加えていただくことにしました。
たとえば、こんな風です。
・主張=無理な工期には応じられません。
・理由=なぜなら、無理な工期を約束してしまったがゆえに、
工事のクオリティを落とすことは本意ではないからです。
また、それでお客様に喜んでいただけない結果になってしまったら、
あたなにとっても私にとってもお客さまにとっても不幸だからです。
・エピソード=事実、こういうことがあったんです。
あれは3か月前のことです。
●●という団地の浴槽修理をした際、・・・。
つまり、それぞれの宣言を、
【宣言(主張)】+【理由(根拠)】+【エピソード(裏付け)】
というセットにして、書き直していただくことにしたのです。
それから連絡がなくなった津田さんの結果がどうだったのかは分かりません。
しかし、どれほど言葉を尽くしても、100%の思いを届けることは
できません。だからこそ、あなたはあなたの思いを伝えることに、
最善を尽くしてほしいのです。
「イヤなお客さんと付き合わなくていい方法」は、
「自分に期待を寄せてくれるお客さんに精一杯応える方法」
でもあります。
あなたの発するメッセージは、誤解なく相手方に伝わっていますか?
追伸:
それから2か月ほどたった今日、突然のメールが届きました。
「以前ご相談させていただいた、●●県営住宅の浴室修繕の件ですが、
お陰様で今日契約となりました。本当にうれしいです。 」
言葉少なに書かれたそのメールは、相変わらず職人さんのそれでした。
しかし、わたしにとっては何物にも代えがたいものでもありました。
まずはおめでとうございました。
この場を借りてお祝い申し上げます。
株式会社マーケティングトルネード
巽大平
2009年07月21日(火)更新
「片思いビジネス」脱出のヒントはここに
こんにちは。マーケティング・トルネードの一條です。
前回も書きましたが、3週間、アメリカに行っていました。
いろいろな社長さん、オーナーさんにもお会いしたのですが、その中に、
現地で大々的に飲食店を展開している方がいらっしゃいました。
この方、8店舗を運営していて、その売上合計が年間40億円。
通常、飲食業では1店舗1億円の売上があれば、大成功と言われるそうですが、
彼に限って言えば、1店舗あたり、5億円という破格の売上です。
その彼に、聞かれました。
「今、業績が落ちてきたお店があるのだけれど、この店を立て直すとしたら、
一條さんなら何から始められますか?」
私は、「今、お店に来てくださっているお客さんをつかまえて、
『なんで他のお店ではなくこの店に来てくれたのか?』
『なんで先月でもなく、来月でもなく、今日、来てくれているのか?』
を聞きますね」
と答えました。
すると彼は顔を曇らせて言うのです。
「それはできない。なぜなら私たちはサービス業をしているのです。
だから、私たちは、どうやったらお客さんが喜んでくれるのか、
何を求められているのかを、お客さんに聞くのではなく、
自分たちで試行錯誤していかないといけないのです」
実は、飲食業に関わらず、こういう話をお聞きすることは初めてではありません。
そして、その打開策もある。
私が、「なるほどね。そういうときはね、こうするといいですよ。・・・・」と、
内緒話をお伝えしたところ・・・・。
彼の眼がとたんにパッと明るくなりました。
この瞬間が、私にとって一番うれしいんですよね。
■それって、「片思い」???
さて、私が彼に伝えた内緒話のご紹介は後でするとして、
彼と同じように考えている方は多いです。つまり、
・どうやったらお客さんが喜んでくれるか
・お客さんは何を求めているか
を、
・お客さんに聞くことなく、自分たちで試行錯誤して見つけようとする。
私はこのスタイルを、「片思いビジネス」と呼んでいます。
片思い。
誰にでも経験があることと思いますが、思春期の頃、好きな人が出来ると、
・相手が自分のことをどう思っているのか?
・あの行動は変に思われたのではないか?
あることないこと、いつも気になって夜も眠れない。
こんな経験をされた方も多いと思います。
「片思いビジネス」はこの状況のビジネス版です。
・お客さんはこう思っているのではないか?
・ウチはここがダメなのではないか?
そうやって自分たちの中だけで試行錯誤していく。
その結果、自分の強みがなくなってしまう会社さんは本当に多いのです。
お客さんの要望や想いとはかけはなれた商品サービスを提供してしまうこともある。
これでは、お客さんを増やしたり、繰り返しのお付き合いをさせて頂くことは
むずかしいかも知れません。
もしも、この状況を避けたいのであれば・・・。
お客さんに直接聞けばいいのです。
■ただし、問題は・・・
ただし、問題は、直接聞いても、本音を話してもらえないことなんです。
だから、本音を聞くために、質問の手順を踏む必要がある。
逆にいえば、きちんと手順を踏みさえすれば、お客さんから直接本音を
聞き出すことは出来る。
その手順については、このコラムでも何回かご紹介してきました。
詳細については、日本実業出版社さんから出ている弊社代表の佐藤の書籍
『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』にも詳しく書いています。
ひとつ、コツを付け足すとすれば、質問する相手を、もう既に御社の商品や
サービスをご利用された方にすることです。
なぜなら、その人は、御社のことを知っています。
しかも、実際に商品やサービスを購入しているので、単なる批評家になることもない。
地に足がついた本音が聞けるはずです。
私は、今、『集客アップのコンサルティング』、『書籍の出版プロデュース』、
『既刊本の販促』、『営業トークの研修』と、一見するとまったく関連がないような
複数の仕事をしています。
しかし、実は共通点がある。
それは、どの場面でも、お客さんの本音を聞き出す技術を
お伝えしているということです。
なぜなら、御社が売上を伸ばし、お客さんがリピートしてくれるような
「両想いビジネス」は、まず、お客さんの本音を聞き出すところから始まるからです。
その威力は、これまでの研修参加者さんやコンサルティングのクライアントさんが
証明してくれているようで、これもありがたい限りです。
何かの参考にして頂ければと思い、今日は、それらの声の一部を下記で
ご紹介させて頂きますね。
http://sk-seeker.jp/comment.html
営業にも、販促にも、新商品開発にも、社内のモチベーションアップにも
使えるお客さんの本音。
この紙面では御社に向けた個別のアドバイスを差し上げることは適いませんが、
ぜひ、どうやったら御社のお客さんの本音を聞き出せるか、
考えて試して頂きたいと思います。
その時はくれぐれも、聞く相手を間違えないように。
恋愛と違って、ビジネスでは、すでにお付き合いのある人に
聞くというのが最大のコツですから。
お客さんの本音が分かれば、より喜んでくれる商品やサービスを
提供することも出来ます。
今になって、思春期の片思いを振り返ると、
「そんなのひとりで悩まないで、相手に聞けばよかったのになぁ」と
気がつくものですが、その時は、なかなか気がつかないものなんですよね(笑)
ビジネスもまったく同じ。
あることないことを気にするくらいであれば、お客さんに
聞いてしまえばいいのです。そうすれば、お客さんが今、
評価してくれている部分を伸ばしていくことができるからです。
それが売上につながるのですから、やって損はないと思います。
当然、お客さんの数もついてきます。
あれこれ自分で悩まずに、
しっかり手順を踏んで、ストレートに聞く。
ぜひ、試して頂きたいと思います。
■新しいレストランに長蛇の列が・・・
さて、話はアメリカに戻ります。
ちょうど彼と話したその日は、彼の新店舗のオープン前日でした。
彼は私の話を聞いた後で、既存の店舗のお客さんに電話をしまくって、
なぜ自分のお店に来てくれたのかを聞きまくったそうです。
その結果、新規店舗の前には、2時間待ちの長蛇の列ができていました。
あんなに、お客さんには聞けないと言っていた彼が、どうやってお客さんから
本音を聞き出すことに成功したのか。
私が彼にしたアドバイスは、お客さんが「質問に答えたくなる」前振りを
することです。
具体的に言うと、いきなり
「本音を聞かせて下さい」と聞くのではなく、
質問の前に、
「これからますます、あなたに喜んで頂ける料理・サービスを
提供したいと思っています。
ついては、是ぜひあなたのご協力を頂きたいのですが、
いくつか教えてもらっていいですか?」
という言葉を言ってもらうようにしたのです。
こうすれば、本音を話すことが、お客さんにとってのメリットになりますね。
だから、スムーズに本音を聞き出すことができたわけです。
前振りひとつで、成果は大きく変わります。
ぜひ、参考にして頂ければうれしいです。
今日はここまで。
なにかひとつでもお役に立つ部分があれば、とてもうれしいです。
御社の成功を、願っています。
『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』(佐藤昌弘著、日本実業出版社刊)
前回も書きましたが、3週間、アメリカに行っていました。
いろいろな社長さん、オーナーさんにもお会いしたのですが、その中に、
現地で大々的に飲食店を展開している方がいらっしゃいました。
この方、8店舗を運営していて、その売上合計が年間40億円。
通常、飲食業では1店舗1億円の売上があれば、大成功と言われるそうですが、
彼に限って言えば、1店舗あたり、5億円という破格の売上です。
その彼に、聞かれました。
「今、業績が落ちてきたお店があるのだけれど、この店を立て直すとしたら、
一條さんなら何から始められますか?」
私は、「今、お店に来てくださっているお客さんをつかまえて、
『なんで他のお店ではなくこの店に来てくれたのか?』
『なんで先月でもなく、来月でもなく、今日、来てくれているのか?』
を聞きますね」
と答えました。
すると彼は顔を曇らせて言うのです。
「それはできない。なぜなら私たちはサービス業をしているのです。
だから、私たちは、どうやったらお客さんが喜んでくれるのか、
何を求められているのかを、お客さんに聞くのではなく、
自分たちで試行錯誤していかないといけないのです」
実は、飲食業に関わらず、こういう話をお聞きすることは初めてではありません。
そして、その打開策もある。
私が、「なるほどね。そういうときはね、こうするといいですよ。・・・・」と、
内緒話をお伝えしたところ・・・・。
彼の眼がとたんにパッと明るくなりました。
この瞬間が、私にとって一番うれしいんですよね。
■それって、「片思い」???
さて、私が彼に伝えた内緒話のご紹介は後でするとして、
彼と同じように考えている方は多いです。つまり、
・どうやったらお客さんが喜んでくれるか
・お客さんは何を求めているか
を、
・お客さんに聞くことなく、自分たちで試行錯誤して見つけようとする。
私はこのスタイルを、「片思いビジネス」と呼んでいます。
片思い。
誰にでも経験があることと思いますが、思春期の頃、好きな人が出来ると、
・相手が自分のことをどう思っているのか?
・あの行動は変に思われたのではないか?
あることないこと、いつも気になって夜も眠れない。
こんな経験をされた方も多いと思います。
「片思いビジネス」はこの状況のビジネス版です。
・お客さんはこう思っているのではないか?
・ウチはここがダメなのではないか?
そうやって自分たちの中だけで試行錯誤していく。
その結果、自分の強みがなくなってしまう会社さんは本当に多いのです。
お客さんの要望や想いとはかけはなれた商品サービスを提供してしまうこともある。
これでは、お客さんを増やしたり、繰り返しのお付き合いをさせて頂くことは
むずかしいかも知れません。
もしも、この状況を避けたいのであれば・・・。
お客さんに直接聞けばいいのです。
■ただし、問題は・・・
ただし、問題は、直接聞いても、本音を話してもらえないことなんです。
だから、本音を聞くために、質問の手順を踏む必要がある。
逆にいえば、きちんと手順を踏みさえすれば、お客さんから直接本音を
聞き出すことは出来る。
その手順については、このコラムでも何回かご紹介してきました。
詳細については、日本実業出版社さんから出ている弊社代表の佐藤の書籍
『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』にも詳しく書いています。
ひとつ、コツを付け足すとすれば、質問する相手を、もう既に御社の商品や
サービスをご利用された方にすることです。
なぜなら、その人は、御社のことを知っています。
しかも、実際に商品やサービスを購入しているので、単なる批評家になることもない。
地に足がついた本音が聞けるはずです。
私は、今、『集客アップのコンサルティング』、『書籍の出版プロデュース』、
『既刊本の販促』、『営業トークの研修』と、一見するとまったく関連がないような
複数の仕事をしています。
しかし、実は共通点がある。
それは、どの場面でも、お客さんの本音を聞き出す技術を
お伝えしているということです。
なぜなら、御社が売上を伸ばし、お客さんがリピートしてくれるような
「両想いビジネス」は、まず、お客さんの本音を聞き出すところから始まるからです。
その威力は、これまでの研修参加者さんやコンサルティングのクライアントさんが
証明してくれているようで、これもありがたい限りです。
何かの参考にして頂ければと思い、今日は、それらの声の一部を下記で
ご紹介させて頂きますね。
http://sk-seeker.jp/comment.html
営業にも、販促にも、新商品開発にも、社内のモチベーションアップにも
使えるお客さんの本音。
この紙面では御社に向けた個別のアドバイスを差し上げることは適いませんが、
ぜひ、どうやったら御社のお客さんの本音を聞き出せるか、
考えて試して頂きたいと思います。
その時はくれぐれも、聞く相手を間違えないように。
恋愛と違って、ビジネスでは、すでにお付き合いのある人に
聞くというのが最大のコツですから。
お客さんの本音が分かれば、より喜んでくれる商品やサービスを
提供することも出来ます。
今になって、思春期の片思いを振り返ると、
「そんなのひとりで悩まないで、相手に聞けばよかったのになぁ」と
気がつくものですが、その時は、なかなか気がつかないものなんですよね(笑)
ビジネスもまったく同じ。
あることないことを気にするくらいであれば、お客さんに
聞いてしまえばいいのです。そうすれば、お客さんが今、
評価してくれている部分を伸ばしていくことができるからです。
それが売上につながるのですから、やって損はないと思います。
当然、お客さんの数もついてきます。
あれこれ自分で悩まずに、
しっかり手順を踏んで、ストレートに聞く。
ぜひ、試して頂きたいと思います。
■新しいレストランに長蛇の列が・・・
さて、話はアメリカに戻ります。
ちょうど彼と話したその日は、彼の新店舗のオープン前日でした。
彼は私の話を聞いた後で、既存の店舗のお客さんに電話をしまくって、
なぜ自分のお店に来てくれたのかを聞きまくったそうです。
その結果、新規店舗の前には、2時間待ちの長蛇の列ができていました。
あんなに、お客さんには聞けないと言っていた彼が、どうやってお客さんから
本音を聞き出すことに成功したのか。
私が彼にしたアドバイスは、お客さんが「質問に答えたくなる」前振りを
することです。
具体的に言うと、いきなり
「本音を聞かせて下さい」と聞くのではなく、
質問の前に、
「これからますます、あなたに喜んで頂ける料理・サービスを
提供したいと思っています。
ついては、是ぜひあなたのご協力を頂きたいのですが、
いくつか教えてもらっていいですか?」
という言葉を言ってもらうようにしたのです。
こうすれば、本音を話すことが、お客さんにとってのメリットになりますね。
だから、スムーズに本音を聞き出すことができたわけです。
前振りひとつで、成果は大きく変わります。
ぜひ、参考にして頂ければうれしいです。
今日はここまで。
なにかひとつでもお役に立つ部分があれば、とてもうれしいです。
御社の成功を、願っています。
マーケティング・トルネード
一條仁志
『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』(佐藤昌弘著、日本実業出版社刊)
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