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2009年02月05日(木)更新

高いのに買ってしまう消費心理

こんにちは。
マーケティング・トルネード佐藤です。


先日、ある出版社さんから取材を受けました。


その中で、
「価格が高いのに、買ってしまう」
こうした消費の心理についてのご質問がありました。

高いのに買うのは、なぜか?
そういった人間心理への関心は、誰でも抱きます。
それがわかれば、高く売ることが出来ると思うからでしょうか。

さて、その心理は、どういったものだと思われますか?


その取材の時に、私は、
「価格が超激安なのに、買わないという人もいますよね。
 それと一緒ですよ」
と答えてみました。

禅問答みたいになって面白いかなと思ったんです。

でも、出版社さんは「???」となってましたので、
面白くはなかったようです(苦笑)
あんまりやると怒られるのでやめました。


確かに、世の中にはびっくり仰天の高額商品があります。
エルメス(HERMES)の、バーキン(Birkin)なんて
500万円などという庶民的とは決して言えないバッグです。
それでも買う人はいます。

今日は、そんな価格についての話です。


ご安心を。ここでは、禅問答はしません。
そのかわりクイズです。
次の2つの会社(A社)と(B社)の、どちらから買いますか?


A社:トヨタクラウンG 平成18年式 走行40000キロ 無事故 白 250万円
B社:トヨタクラウンG 平成18年式 走行41000キロ 無事故 白 255万円


さて、どちらから買うでしょうか?


こう質問をすると、ほとんどの方が「そりゃA社でしょうよ」
という顔をされます。
だってね、同じ条件で走行距離が短いほうが安いっていうのなら、
そりゃそっちのほうが良いですよね。

なんだかね、新しくて安いって言うのなら、私もA社を選びます。

これは普通の反応ですし、当たり前の判断だと言えます。
それでいいんです。



A社:トヨタクラウンG 平成18年式 走行40000キロ 無事故 白 250万円
   前オーナー:暴走族
B社:トヨタクラウンG 平成18年式 走行41000キロ 無事故 白 255万円
   前オーナー:内科医の奥様


さて、これならどうですか?
A社と、B社、あなたならどちらの車を買われますか?

あなたの反応は、きっと「迷うなぁ・・・」か、「B社だなぁ」と
なっているかも知れません。


なぜ?


さて、これが、価格のメカニズムのひとつなのです。

価格を提示する直前までに、どれだけ適切(有利)な情報を
提供できているかが大事なのです。
それによって「高い」とか「安い」とかいう、主観など、
どうにでも操作されてしまうことがあるということです。


追伸
コンビニで、うまい棒1本10円。
私は迷わず買ったりします。

けど、小学校2年生が、私の横で悩んでました。
「10円かぁ。高いなぁ」

高い安いは、買う人によって違いますね。
10円で悩む姿が可愛かったです。


株式会社マーケティング・トルネード
代表取締役
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