マーケティング・トルネードの「業績アップの突破口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
価格競争から抜け出すために、5分でわかるマーケティングと営業のキモについて解説します。
テコ入れの優先順位
いつもご愛読ありがとうございます。
マーケティング・トルネードの巽です。
先日、ある歯医者さんから、歯のホワイトニング広告を作りたいという、
広告制作のお問い合わせを頂きました。
無痛治療の分野では人気らしく、患者さんからの評判も上々。
ただ、その人気ゆえに、予約が取りづらかったり、
待ち時間が長くなってしまうことがあるとのこと。
そのため、リピート対策は行っているものの、
流出していく患者さんも多いのだそうです。
そこで、院長先生が思いついたのが、
利益の大きいホワイトニング(歯を白くする審美治療)を
チラシ一発で売ること。
同じビル内にやってくる人にハブラシを無料配布しながら、
ホワイトニングのキャンペーンチラシを
一緒に渡そうと思い立ったのだそうです。
一方、当方にはどんな形で打診があったのかというと、
「歯ブラシと一緒に渡すキャンペーンチラシを作ってほしいのですが・・・」
こんな感じでした。
ただ、私たちをマーケッターと見込んでのご相談であることは、
こちらも百も承知です。効果が見込めるものなのかが分からない状態で
「はい。分かりました」と引き受けるわけにもいきません。
そこで、「分からないことはお客に聞け」という佐藤の言葉通り、
色々と現状について質問をさせていただいたのです。
すると、どうやら今回のキャンペーンは、うまくいかないような気がしました。
新規でいきなりホワイトニングをお願いしてきた患者さんが
今まで一人もいなかったからです。
「・・・やっぱりか・・・」と思い、もう少しヒアリングをしてみると、
ホワイトニングを受けられる患者さんは、決まったステップを
踏んで患者さんになられていることに気づいたのです。
治療が終わったばかりの患者さんに提案を行うと、
非常に高い確率でホワイトニングサービスに興味を持たれるのだといいます。
ということは、患者さんに一度でも診察台に乗っていただけさえすれば、
効率的にホワイトニングを受注することができるのではないか?
治療後のトークを院内で標準化するほうが、
全体の底上げに寄与できる可能性が高いのではないか?
結局、新規のホワイトニング客を捉まえることが得策ではないと思った私は、
失礼を承知で
「それなら、今回の集客アイデアはうまくいかないかも知れません。
歯ブラシと一緒に案内をすべきは、ホワイトニングではなく、
むしろ新規の歯科検診ではないでしょうか?
(もちろん、治療直後というタイミングを創出するために)」
これには先方も非常に納得がいった様子で、
とりあえず今回のキャンペーンは見送ることになりました。
そんなわけで、今回のお仕事はなくなってしまったわけですが(苦笑)
せっかくのやる気に水を差してまで進言させていただいたことには、
理由があるのです。
集客の柱を複数つくる取組みは重要だと分かっています。
その実現には、さまざまなトライが必要なことも知っています。
だからこそ、クライアントさんには、
なるべく大失敗のないチャレンジをしてほしいと願っているのです。
業績アップのヒントは、毎日の企業活動の中ですでに示されていることが
多いものです。
「どうすれば儲かるのか?」ではなく、
「どうすればあの状況を再現できるのか?」
こんな観点から今の仕事を見直してみられるのも、
たまにはよいかも知れません。
なぜなら、マーケティングは科学なのですから。
マーケティング・トルネードの巽です。
先日、ある歯医者さんから、歯のホワイトニング広告を作りたいという、
広告制作のお問い合わせを頂きました。
無痛治療の分野では人気らしく、患者さんからの評判も上々。
ただ、その人気ゆえに、予約が取りづらかったり、
待ち時間が長くなってしまうことがあるとのこと。
そのため、リピート対策は行っているものの、
流出していく患者さんも多いのだそうです。
そこで、院長先生が思いついたのが、
利益の大きいホワイトニング(歯を白くする審美治療)を
チラシ一発で売ること。
同じビル内にやってくる人にハブラシを無料配布しながら、
ホワイトニングのキャンペーンチラシを
一緒に渡そうと思い立ったのだそうです。
一方、当方にはどんな形で打診があったのかというと、
「歯ブラシと一緒に渡すキャンペーンチラシを作ってほしいのですが・・・」
こんな感じでした。
ただ、私たちをマーケッターと見込んでのご相談であることは、
こちらも百も承知です。効果が見込めるものなのかが分からない状態で
「はい。分かりました」と引き受けるわけにもいきません。
そこで、「分からないことはお客に聞け」という佐藤の言葉通り、
色々と現状について質問をさせていただいたのです。
すると、どうやら今回のキャンペーンは、うまくいかないような気がしました。
新規でいきなりホワイトニングをお願いしてきた患者さんが
今まで一人もいなかったからです。
「・・・やっぱりか・・・」と思い、もう少しヒアリングをしてみると、
ホワイトニングを受けられる患者さんは、決まったステップを
踏んで患者さんになられていることに気づいたのです。
治療が終わったばかりの患者さんに提案を行うと、
非常に高い確率でホワイトニングサービスに興味を持たれるのだといいます。
ということは、患者さんに一度でも診察台に乗っていただけさえすれば、
効率的にホワイトニングを受注することができるのではないか?
治療後のトークを院内で標準化するほうが、
全体の底上げに寄与できる可能性が高いのではないか?
結局、新規のホワイトニング客を捉まえることが得策ではないと思った私は、
失礼を承知で
「それなら、今回の集客アイデアはうまくいかないかも知れません。
歯ブラシと一緒に案内をすべきは、ホワイトニングではなく、
むしろ新規の歯科検診ではないでしょうか?
(もちろん、治療直後というタイミングを創出するために)」
これには先方も非常に納得がいった様子で、
とりあえず今回のキャンペーンは見送ることになりました。
そんなわけで、今回のお仕事はなくなってしまったわけですが(苦笑)
せっかくのやる気に水を差してまで進言させていただいたことには、
理由があるのです。
集客の柱を複数つくる取組みは重要だと分かっています。
その実現には、さまざまなトライが必要なことも知っています。
だからこそ、クライアントさんには、
なるべく大失敗のないチャレンジをしてほしいと願っているのです。
業績アップのヒントは、毎日の企業活動の中ですでに示されていることが
多いものです。
「どうすれば儲かるのか?」ではなく、
「どうすればあの状況を再現できるのか?」
こんな観点から今の仕事を見直してみられるのも、
たまにはよいかも知れません。
なぜなら、マーケティングは科学なのですから。
株式会社マーケティングトルネード
巽大平
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