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小手先のテクニックに頼らない集客法とは

投稿日時:2009/09/01(火) 14:42rss

マーケティング・トルネード佐藤です。

ギフトショップの社長が、業績が悪化してきて、経営が苦しいと
嘆いていました。

彼は「どうやったら来店客数が増やせるのか」と、その方法を
知りたがっていたわけです。

今日は、この相談をキッカケにして、私がどんなアドバイスをしたのか?
それを簡略化して、お伝えしましょう。




ギフトショップにとって、集客をする方法は、いくつもある。

マスコミに取材してもらえる方法、
効果的な看板設置の方法、
新聞折り込みチラシの方法
既存客へダイレクトメールを送ってバックエンド品を売る方法
相乗りマーケティングという方法
業務提携先をご紹介するという方法
新商品の開発をするという方法
タレントさんに破格でお手伝い頂く方法

労力と予算と知恵によって、いくらでも方法はある。

私にとっては、毎日のようにそればかりアドバイスしているわけだから、
それほど難しいことでもない。
誰だって毎日やってれば、それなりに知識や経験や知恵もついてくるからだ。


しかし、それだけではいずれ限界が来るというのもわかっている。
だからこそ、伝えたかったことがあった。

それは、
「いつの日か、ギフトショップとして本質的に問われる時期が来る」
ということだ。

ギフトショップにとって、本質的な問いとは何だろうか?

それは「ギフト」というものへの深堀りである。

そもそもギフトとは何だろうか?
喜んでもらうためには何を贈れば良いのか?
感謝の意をギフトという贈り物で伝えるためにはどうすれば良いのか?
想いを伝えるためにはどうしたらいいのか?

そこで私はギフトショップオーナーに質問をしてみた。

「そもそも、ギフトの歴史って何ですか?」
「ギフトって、何のためにやってるんですか?」
「『気の利いたギフトってないの?』と質問されたとき、どうしていますか?
 まさかタオルでお茶を濁そうとかしていませんか?」

ギフトの歴史・・・そんなもの、考えたことも無かった、という答えだった。

「それじゃいかんと思いますよ。これからの時代、特に、
 ギフトとは、贈答とは、そうした本質的なところから、
 しっかりと掘り下げて研究しておくことが大事になって
 くると思います。それでこそプロだし、頼りにされるの
 だと思うからです。単なるギフト品の小売店だけだと、
 いずれ限界が来るような気がしています」

随分と生意気なことも言ったということは自覚している。
しかも、これはあくまでも私見でしかない。

しかし、ギフトという世界に、がっつり挑んでいるかどうかという
根本的な姿勢は、これからの時代に、必ず報われるような気がするのだ。

ギフト、贈り物の起源というものは何だろうか?
なぜ、人は贈答をするんだろうか?
贈答という行為に何を求めているのだろうか?

そのヒントを手にするためには、ギフトショップとして、
何を学べば良いのだろうか?
文化人類学? 社会心理学?
難しそうだけど、それが仕事に役立つのなら、ギフトの専門家になるために
役立つのなら、そこに、がっつり挑もう・・・という姿勢が大事になると思うのだ。

それを研究するために、果たして何か月必要だろうか。
夜な夜な情報収集や研究に時間を費やして、何年かかるだろうか。

ギフトに関連する本をアマゾンで全部買ったとして何冊になるんだろうか?


「小手先のテクニックでも集客は出来ますし、そのアドバイスはします。
 だけども、そうした研究や専門性を高めるという努力をしてくれたら、
 足腰が強い頼れるギフトショップになるし、場合によっては、
 新商品の開発や監修、そうした新分野へ道を切り開いてくれるきっかけに
 なるかも知れないですよ」

私は小手先のテクニックをアドバイスした上で、彼にそう伝えた。

しかしながら、これはギフトショップのオーナーに限った話ではない。
あらゆるビジネスが、こうした本質的なことを問われるように
なりつつある。

少々、説教臭い話かも知れないが、こんな話に何か感ずることがあれば幸いである。



株式会社マーケティング・トルネード
代表取締役
satou

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