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「なんだか凄い」を、「やっぱり凄い」に変えるために。

投稿日時:2009/03/25(水) 15:38rss

こんにちは。
マーケティングトルネードの巽です。


少し古い話ですが、動画共有サイトで話題になった作品をご存知でしょうか?

「あの曲とこの曲はよく似ている。
 なぜなら、同じコード進行が使われているから。」

コード進行とは、「楽曲のメロディーを支配する伴奏の流れ」のことです。

動画の主は、往年のヒット曲を次々に引き合いに出しながら、
それぞれの楽曲同士が似通ってしまう構造的な理由を
分かりやすく解説していきます。

この動画は商用目的で作られたものではなさそうなので、
作者のちょっとした遊び心だったのかも知れませんが、
その反響は凄まじく、主要なニュースサイトでも取り上げられるほどでした。


さて、この動画で語られていた内容は、
音楽を多少かじったことのある人間ならば、
特に珍しい話ではなかったと思います。

しかし、その動画に寄せられたコメントの数々は、
音楽の玄人たちには、驚きだったに違いありません。

「え? それって、そんなに新鮮な話だったわけ?」

「これだけカラオケで歌われておきながら、今まで気がつかなかったってことなのか?」

そんな風に感じた人も多かったはずです。


動画の主が伝えたかったメッセージは分かりませんが、
この動画の反響から学べることは、2つあります。


ひとつは、適切な伝え方を選択することで、その効果は大きくなるということ。

もうひとつは、あなたが当たり前だと思っていることは、
思い込みに過ぎないかも知れないということです。


前回のコラムで私は、
「同業に笑われるくらいでちょうどいい」という趣旨のお話をしました。


これは、
「お客さんは無知だと思え」と言いたいわけではく、
「誰でも知っているようなことしか話さなくてもいい」と言いたいわけでもありません。


むしろその逆で、「せっかくの知識を、難しいまま伝えてしまう」ことが引き起こす、
機会損失を問いたかったのです。


例をあげてみましょう。

・創業200年
・貴重な●●●配合
・●●●特許取得済み
・業界初の●●機能搭載
・累計●●万部突破
・世界的権威からの推薦済み


なんだか凄そうですね。


でも、それがどう凄いのかについては、
「なんとなく」でしか伝わっていないと考えた方が無難です。

なぜなら、その業界に生きていないお客さんに対して、
それがどんなに凄いことなのかを理解してもらうには、
その凄さを説明してあげる必要があるからです。


先に挙げた動画共有サイトでの反響は、
分かりやすく伝えることによる「可能性」を物語るものです。


「こんな当たり前のことを書いたら、同業者に笑われるかもしれない」

そう思っているのは、あなたとあなたの同業者だけかも知れません。

「なんだか凄い」を、「やっぱり凄い」に変えるのも、
あなたの仕事なのです。



追伸:
私の原稿を、「より分かりやすい文章にする」お手伝いをしてくださる
編集者さんには、いつも感謝しています。




株式会社マーケティングトルネード
巽大平

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