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お客を振り向かせる「プロフィール」

投稿日時:2009/05/26(火) 17:56rss

会社の、社長のプロフィールひとつで、売上が変わる。

「えー! そんなことあるの???」

と思われるかも知れませんが、実は、本当のことなのです。


こんにちは。マーケティング・トルネードの一條です。

今日は御社の、そして社長さんのプロフィールについてシェアしたいと思います。
お客を振り向かせるプロフィールとは、どんなものなのか?
それでは早速始めましょう。


■どんなビジネスにも当てはまる「○○適格性」

先日、とある出版社の社長さんとお話しをする機会がありました。

おのずと本の出版について話すことになったのですが、
彼が面白い言葉を使うのですね。

それは、「著者適格性」という言葉です。


聞きなれない言葉ですが、私なりの言葉にすると、
「その著者に本を書いてもらいたいと思うかどうか?」
ということのようです。

本というのは、もちろん、テーマがあり、その中で、著者は、独自のノウハウ
や事例を披露していきますが、彼が言うには、本の企画を進めるためには、
その「テーマ」について、その人に話をしてもらいたいと思うかどうかが、
大切だというのですね。


それを見極めるために彼はまず、著者候補のプロフィールを見るのだそうです。

例えば、「女性スタッフのモチベーションを上げる言葉のかけ方」
というテーマを、あるコンサルタントが本にするケースを考えてみます。

この時、下記ふたつのプロフィールがあるとします。


プロフィールA:
 一部上場企業のシステム開発に従事したのち、独立。
 システム開発系の経済誌にも掲載多数。
 現在は株式会社○○、株式会社▽▽などの一部上場企業を対象に、
 システム開発のノウハウを提供している。

プロフィールB:
 大手旅行会社に勤務後、独立。
 旅行会社に在籍中は、全社内の女性比率が95%という中、彼女たちと
 共に、カウンターでの接客を行い、店舗の売上を1年で5倍にまで高める。
 現在は、主に女性スタッフ向けに、ストレスのない対面営業法を研修
 などで伝えている。


では、「女性スタッフのモチベーションを上げる言葉のかけ方」という
テーマで本を書くとしたら、どちらのプロフィールの人物が選ばれるでしょうか?


おそらく、プロフィールBだと思うのです。

なぜなら、これまで女性ばかりの職場で働いてきて、しかも目に見える成果
も出している。この人なら、「女性スタッフのモチベーションを上げる
言葉のかけ方」を知っていてもおかしくないと思えるからです。

逆に、プロフィールAでは、この人が女性スタッフのモチベーションを
上げるノウハウを持っているのかどうかが、分からない。
その結果、「この人にお願いしたい」とは思ってもらえないのです。


実は、このふたつのプロフィールは、実在する同一人物のプロフィールです。

にもかかわらず、あるプロフィールを出した時には、「是非、あなたに
お願いしたい!」と言われ、あるプロフィールを出した時には、
「うーん。今回はやめときます」と言われてしまう。


実は、これはどんなビジネスでも起こっていることなんですね。

今、提供している商品が、健康食品であれ、税務サービスであれ、
Tシャツ販売であれ、家具であれ、中古車であれ、プロフィールひとつで
お客さんから声をかけてもらえる機会が激増することもあれば激減することもある。

では、どのようにすれば「お客さんがあなたに声をかけたくなるような
プロフィール」が作れるのか。

手順はふたつです。

まず、自分の、御社の経歴、経験の中で、お客さんから
「この人から買いたい!」と思ってもらえる部分があるとしたら、どこなのか。
それをリストアップしていきます。

これまでの経験、お客さんからのコメント、いろんな要素が出てくるはずです。

次に、そうした部分が出てきたら、それをまとめます。
これが、御社やあなたのプロフィールになるわけです。

もちろん、このプロフィールであなたや御社のすべてを語ることは出来ません。

しかし、プロフィールで大切なのは、あなたや御社のすべてを
語ることではなくて、お客さんに振り向いてもらうこと。

その意味で言えば、このプロセスを経て作ったプロフィールは、十分役に立つのです。


■プロフィールの「用途と目的」

さて、今回は、お客さんに振り向いてもらうためのプロフィールの
作り方について書きました。

「著者適格性」
「健康食品通販適格性」
「税務サービス提供適格性」
「Tシャツ販売提供適格性」
「家具販売提供適格性」
「中古車販売提供適格性」


早い話が、「あなたから、御社から、その商品・サービスを買いたいと
思うかどうか」です。

これを念頭に置いて、御社やあなたのプロフィールを見直してみる。

たったこれだけのことで、問い合わせの件数が増えることに
びっくりされるかも知れません。

実行されている企業さんはまだまだ少ないプロフィールの工夫。
なるほどなぁと思われた方は是非、試してみて下さい。

それではまた次回、この場所でお会いしましょう。



マーケティング・トルネード
一條仁志

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