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2009年05月26日(火)更新

お客を振り向かせる「プロフィール」

会社の、社長のプロフィールひとつで、売上が変わる。

「えー! そんなことあるの???」

と思われるかも知れませんが、実は、本当のことなのです。


こんにちは。マーケティング・トルネードの一條です。

今日は御社の、そして社長さんのプロフィールについてシェアしたいと思います。
お客を振り向かせるプロフィールとは、どんなものなのか?
それでは早速始めましょう。


■どんなビジネスにも当てはまる「○○適格性」

先日、とある出版社の社長さんとお話しをする機会がありました。

おのずと本の出版について話すことになったのですが、
彼が面白い言葉を使うのですね。

それは、「著者適格性」という言葉です。


聞きなれない言葉ですが、私なりの言葉にすると、
「その著者に本を書いてもらいたいと思うかどうか?」
ということのようです。

本というのは、もちろん、テーマがあり、その中で、著者は、独自のノウハウ
や事例を披露していきますが、彼が言うには、本の企画を進めるためには、
その「テーマ」について、その人に話をしてもらいたいと思うかどうかが、
大切だというのですね。


それを見極めるために彼はまず、著者候補のプロフィールを見るのだそうです。

例えば、「女性スタッフのモチベーションを上げる言葉のかけ方」
というテーマを、あるコンサルタントが本にするケースを考えてみます。

この時、下記ふたつのプロフィールがあるとします。


プロフィールA:
 一部上場企業のシステム開発に従事したのち、独立。
 システム開発系の経済誌にも掲載多数。
 現在は株式会社○○、株式会社▽▽などの一部上場企業を対象に、
 システム開発のノウハウを提供している。

プロフィールB:
 大手旅行会社に勤務後、独立。
 旅行会社に在籍中は、全社内の女性比率が95%という中、彼女たちと
 共に、カウンターでの接客を行い、店舗の売上を1年で5倍にまで高める。
 現在は、主に女性スタッフ向けに、ストレスのない対面営業法を研修
 などで伝えている。


では、「女性スタッフのモチベーションを上げる言葉のかけ方」という
テーマで本を書くとしたら、どちらのプロフィールの人物が選ばれるでしょうか?


おそらく、プロフィールBだと思うのです。

なぜなら、これまで女性ばかりの職場で働いてきて、しかも目に見える成果
も出している。この人なら、「女性スタッフのモチベーションを上げる
言葉のかけ方」を知っていてもおかしくないと思えるからです。

逆に、プロフィールAでは、この人が女性スタッフのモチベーションを
上げるノウハウを持っているのかどうかが、分からない。
その結果、「この人にお願いしたい」とは思ってもらえないのです。


実は、このふたつのプロフィールは、実在する同一人物のプロフィールです。

にもかかわらず、あるプロフィールを出した時には、「是非、あなたに
お願いしたい!」と言われ、あるプロフィールを出した時には、
「うーん。今回はやめときます」と言われてしまう。


実は、これはどんなビジネスでも起こっていることなんですね。

今、提供している商品が、健康食品であれ、税務サービスであれ、
Tシャツ販売であれ、家具であれ、中古車であれ、プロフィールひとつで
お客さんから声をかけてもらえる機会が激増することもあれば激減することもある。

では、どのようにすれば「お客さんがあなたに声をかけたくなるような
プロフィール」が作れるのか。

手順はふたつです。

まず、自分の、御社の経歴、経験の中で、お客さんから
「この人から買いたい!」と思ってもらえる部分があるとしたら、どこなのか。
それをリストアップしていきます。

これまでの経験、お客さんからのコメント、いろんな要素が出てくるはずです。

次に、そうした部分が出てきたら、それをまとめます。
これが、御社やあなたのプロフィールになるわけです。

もちろん、このプロフィールであなたや御社のすべてを語ることは出来ません。

しかし、プロフィールで大切なのは、あなたや御社のすべてを
語ることではなくて、お客さんに振り向いてもらうこと。

その意味で言えば、このプロセスを経て作ったプロフィールは、十分役に立つのです。


■プロフィールの「用途と目的」

さて、今回は、お客さんに振り向いてもらうためのプロフィールの
作り方について書きました。

「著者適格性」
「健康食品通販適格性」
「税務サービス提供適格性」
「Tシャツ販売提供適格性」
「家具販売提供適格性」
「中古車販売提供適格性」


早い話が、「あなたから、御社から、その商品・サービスを買いたいと
思うかどうか」です。

これを念頭に置いて、御社やあなたのプロフィールを見直してみる。

たったこれだけのことで、問い合わせの件数が増えることに
びっくりされるかも知れません。

実行されている企業さんはまだまだ少ないプロフィールの工夫。
なるほどなぁと思われた方は是非、試してみて下さい。

それではまた次回、この場所でお会いしましょう。



マーケティング・トルネード
一條仁志

2009年05月19日(火)更新

ノーリスクで客単価を2割増やす方法

いつもご購読ありがとうございます。
マーケティング・トルネードの巽です。

最近クライアントになられた企業さんに、
浴槽の修理・補修を専門にされていらっしゃる職人さんがいます。

インターネットを使った集客方法に関するご相談がメインでしたが、
それ以外の悩みもありました。

それは、受注単価の問題です。

というのも、このクライアントさんは、
集客対策から電話受付、工事、代金回収から月々の支払いまで、
あらゆることを一人でこなされていました。

そのため、見込み客や受注件数を増やす取り組みもさることながら、
1件当たりの受注単価を増やすこともまた、大きな課題のひとつだったからです。


たくさんのお客さんに注文はしてもらいたい。
しかし、こなせる数には限りがある。
その結果、どうしても売り上げのアッパーが決まってしまう。
何か手っ取り早く解決できる方法はないだろうか。


実を言うと、こうした悩みは意外と起こりがちで、
「儲かっていないわけじゃないんだけど・・・」という方ほど、
ジレンマを抱えることが多いようです。

実際には様々なアプローチ方法があるものなのですが、
手軽に出来て、それでいて効果の高い方法のひとつに、
クロスセルという手法があります。

クロスセルとは、簡単にいえば「ついでに他のものも買ってもらう取り組み」のこと。

・スーパーのレジ横に並んでいるグミ。
・ゲーム機を購入するときに薦められる2人目用のリモコン。
・携帯電話を買ったときに薦められる液晶保護シート。
・デジカメを買ったときに薦められるメモリーカード。
・新車を購入する際に薦められるガラスコーティング。

などを思い起こしていただければよいと思います。


さて、このクロスセルが成功する確率は、約20%といわれていますが、
成否を分けるポイントは提案するタイミングです。
そのタイミングとは、ズバリ「お金を払おうとしているその瞬間」です。

楽天市場でよくお買い物をされる方は見かける機会も多いかと思いますが、
デジタル家電製品と一緒に売られている「長期延長保証」だって、
典型的なクロスセル商品ですね。

「そのタイミングに提案しなければ、絶対に購入されないもの」
の代表格といってよいかもしれません。


一方、クロスセルの候補となる商品を探す手掛かりは、
現場にヒントが隠されていることが多いものです。

先のクライアントさんの例でいえば、


わたし「ところで、工事の"ついで"にお願いされるようなことって、
何かありませんか?」

クライアントさん「ついで仕事ですか? う~ん、強いて言うなら、
キッチンのドアや扉なんかがありますかねぇ。というのは、どちらも同じ
プラスチック加工素材なので、浴槽の補修工法と同じ技術が使えるんで・・・」
わたし「そうそう。そういうやつですよ」


こんな感じでもって見つかることが多いようです。


手軽に導入できて、効果もあって、なおかつリスクが限りなく少ないクロスセル。
まだもし実践されていなければ、


・同時(またはすぐに)購入されている商品は見当たらないか?
・ついでに買っていただけそうな商品はないか?
・何もなければ、ついで買い用の商品を作れないか?

こんなところから考えてみていただければ幸いです。


追伸:
観光地で発売されている地域限定のお土産などは、
旅行という商品に絡んだ壮大なクロスセルだといっても過言では
ないかもしれませんね。



株式会社マーケティングトルネード
巽大平

2009年05月15日(金)更新

24時間化

登山においては、頂上はひとつしかなくとも、頂上に至るルートは何通りもある。
北側から登っても、いずれ頂上につく。
南側から登っても、いずれ頂上につく。
必要な道具や、景色や苦労は違うだろうが、目指すところは同じである。

それと同じで、ビジネスで成功を収めるにも、
成功に至るルートは、いく通りもあるのだなと感じさせられる。

私は仕事柄、さまざまな営業手法の構築をお手伝いしてきている。
毎回、クライアントさんと試行錯誤しながら構築する仕組みは、
どこかしら目新しさがあって、同じものにはなかなかならない。

それこそ、泥臭い方法から手品みたいな方法まで、
世の中にはさまざまな成功の方法があり得るのだなと、
アドバイスしているのは自分でありながら、我ながら驚く毎日である。


さて、そうした企業さんが業績を上げていく戦略・戦術というのは、
他の企業さんが参考にしてもらえそうなものも、いくつかあるのも事実だ。

そこで、今回は1つの考え方についてご紹介したい。

それは、24時間化についてである。

◆24時間化

24時間化と言われると、ほとんどの人は、「コンビニ」を想像されるようだ。
しかし私は、コンビニエンスストアを経営したらどうか、と言いたいのではない。

「あなたのビジネスの中に、24時間化させることが可能な部分は無いだろうか?」
この発想で事業を冷静に見直し、改良を施すと、業績が上がっていくことが
多いのである。

ここは、「頭のやわらかさ・柔軟さ」が必要とされる。

例えば、私であれば経営コンサルタントである。

そのコンサルティングは24時間提供するわけにはいかない。
では、何なら24時間サービス提供できるだろうか?
そう頭を柔らかくして考えるわけだ。

「ソフトウェアだったら24時間サポートを提供することが可能になるかも知れない。」
「DVD教材であれば、24時間いつでも勉強してもらえるだろう。」

「無料の事例レポートをホームページから、24時間いつでも
 ダウンロード出来るようにしておけば、忙しいビジネスマンも
 情報収集できるのではないだろうか?」

(これらは実際にやってます。ぜひご活用下さい・笑)
http://www.marketingtornado.co.jp/magazine.html?BL



こうして、24時間化できそうな「部分」のアイデアを出していくのである。


じゃ、これをパン屋さんが応用するとしたら、どう考えるか?

「パンの自動販売機を店頭に置いて、夜間は閉店する?」
「携帯ホームページを準備して、明日の焼き立てパン予約を24時間受け付ける?」

こうやって、予算とスキルが許してくれる範囲で、アイデアを出していくのである。

分譲住宅の現地説明会をしている会社だって、アイデア次第である。
「どうする? 24時間現場に誰かが常駐する?」
仮にできても、うまくいかないだろう。
どれだけ都心でも、やはり夜中の来訪者は数が減るからだ。

だからこそ、
「無人でもチラシを取ってもらえるよう、チラシスタンドを現地に置いておく」
だとか、現地看板に、
「24時間の録音テープガイダンスがあります。ぜひ電話で聞いてみて下さい」
だとか、
「防水ボックスに入れたテレビでDVD映像を流しっぱなしにしておく」
だとか。

こうやって、予算とスキルが許してくれる範囲で、
アイデアを出していってみて欲しいのである。

もちろん、業界によっては、すでに24時間化を高度に採用しているところもある。
そうしたところは、やはり大きな結果を出している。

世の中、まだまだ未導入の業界が圧倒的だ。
そうした未開の業界こそ、効果的なのである。

参考にしてもらえれば幸いである。


株式会社マーケティング・トルネード
代表取締役
satou

2009年04月28日(火)更新

わらしべマーケティングのススメ。

こんにちは。
マーケティング・トルネードの一條です。

いたるところで、色とりどりの花が、キレイに咲いています。
「咲き誇る」とは、うまいこと言ったものですね。

さて、最近の私は、今まで通り売上アップや集客アップのご相談に
お答えすることはもちろん、書籍の出版や、既刊本の販促に携わる
ことも増えてきています。

今日は、その視点から、「本を売る」という取り組みの中にある
ビジネスのヒントについて、お話ししてみようと思います。

これから本を書きたい方にも、すでに本を書いておられる方にも、
そして、本の出版に興味がない方にも、お役立て頂けると思います。

■「なるべく多く売れて欲しい!」

さっそくですが、ひとつ、想像してみて下さい。
もし仮に、あなたが本を書いたとして、
その本が出版される時、あなたは何を思うでしょうか?


おそらくほとんどの方が、「なるべく多く売れて欲しい」と思うはずです。


本を売るために、インターネットの本屋さん『アマゾン』で総合売上
ランキング1位を狙う紹介キャンペーンをする人がいるかも知れません。
そのために、お金を払って、アマゾンのトップページにも広告を出す人もいます。


しかし、です。

そうして多くの広告費をかけたり、紹介キャンペーンに力を入れたとしても、
あなたの本がアマゾンの総合売上ランキング1位になるとは限りません。

例えば、あなたの本の発売が、「ハリー・ポッター」の最新刊の発売と重なった
としたら、おそらく、売上総合ランキングの1位はハリー・ポッターになるでしょう。

その他にも、旬の話題の本が発売されれば、あなたの本が売上ランキングの
上位に入ることは難しくなる。

つまり、お金をかけたのに、成果が手に入らない状態です。
こんな時、どうすればいいのか?

私は「わらしべマーケティング」をお勧めしています。


■わらしべマーケティングのススメ。

「わらしべマーケティング? なんだそれ?」
と思われた方も多いと思います。
少し、説明させて下さいね。

「わらしべマーケティング」のわらしべとは、昔話の「わらしべ長者」が語源です。
(と言いつつ、これ、弊社内での造語です。すみません(笑))

わらしべ長者の主人公は、1本のワラを元手に、それをアブに換え、
ミカンに換え、(中略)そして最後には、大きなお屋敷に換えました。

「わらしべマーケティング」とは、最初に小さな元手を手に入れて、
それを大きく育てる取り組みをしましょうということなのです。


先ほどお話しした本の販促であれば、アマゾンで総合売上ランキング1位を取る
ためには、多くの時間と労力、費用がかかる。

では、時間、労力、費用が最少で、本の販促に役立つことはないのか。

例えば、地元の書店に挨拶に行くことを思いついた人もいるかも知れません。
「この本、私が書いたんですけど、私、この近所なんです。ご近所のよしみで
このお店で目立つ場所に置いて頂けませんか?」と挨拶に行くのです。

そもそも、本の著者さんが地元のローカル書店に挨拶に訪れることはほとんど
ありません。
書店さんからすると、著者さんがわざわざ挨拶に来てくれたというのは、
とてもうれしいことなのです。

その結果、その書店で大きく取り扱ってもらうことができれば、その書店での
週間売上ランキングに入るかも知れません。

そうであればその結果を、地元にある大手書店のチェーン店に持っていく。
その結果をまたその書店チェーンの首都圏の店舗に持っていって・・・。

このような取り組みを続けることで、アマゾンで総合売上ランキング1位を取る
のと同じか、それ以上の数の本が売れることになるかも知れません。

もちろん、広告費を使って、アマゾンの総合ランキング1位を狙う取り組みを
するのもいいでしょう。

その場合には、総合1位が取れなかったとしても、最低でも部門ランキングには
入るように考えておくのです。

実際、アマゾンの総合売上ランキングは、小説からビジネス書、文芸書、新書まで、
ありとあらゆる本が対象になるので、この中で1位をとるのは至難のわざですが、
細かくカテゴリ分けされた「部門」でランキングに入るのは、そんなに難しいこと
ではありません。

あとは、この成果を持って、また次のワラを手に入れに行く。

こうして、どんどん「ワラ」=「販促に使える材料」を増やしていくのです。


■彼が長者になったワケ

さて、ここまでのお話。
お気づきの方もいらっしゃったかも知れませんが、他のビジネスでも同じです。

「本を売りたい」
「商品を売りたい」
「サービスを売りたい」

そんな時に頼りになるのは、いつだって最初のワラだからです。

私は、あのわらしべ長者が、長者になったのは、最初の一本のワラを
粗末にしなかったからだと思っています。

あなたのビジネスにとっての最初のワラは、すでにあなたの手の中に
あるのかも知れません。

是非、活用してみて下さいね。



マーケティング・トルネード
一條仁志

2009年04月21日(火)更新

見込み客の質を向上させる方法

いつもご愛読ありがとうございます。
マーケティング・トルネードの巽です。


多くの企業ホームページにとって、最終的な出口となるフォームページ。
お問い合わせや見積もり依頼、お申し込みなどがこれに当たりますね。


フォームの最適化を行うことでコンバージョン(申し込みや成約)を
高める取り組みを、EFO(Entry Form Optimization)などと言われたり
することもありますが、それだけフォーム設計の重要性が問われていると
いうことなのでしょう。


さて、ユーザビリティ(操作性や利便性)の観点からすると、

・入力途中でユーザーを迷わせない
・なるべく面倒をかけさせない
・誤解を生じさせない

などの取り組みも大切です。


しかし、それと同じくらい気を遣ってほしいことがあります。

それは、質問項目をもっと増やしてほしいということです。

「え? それって、入力作業の面倒をなくす取り組みとは真逆なのでは?」

あなたがそう思われるのも、無理はありません。

しかし、私たちの経験を信じて頂けるのなら、
ユーザーは、入力作業が面倒だから離脱するわけではないのです。


もう少し説明します。

フォームの改善でよくある間違いが、
「入力項目を出来る限り少なくする」というものです。

ユーザーの負担が減るわけですから、一見、正しい取り組みのように思えます。
事実、入力項目を減らすことで、問い合わせの数は増えます。
けれども、入力項目を削れば削るほど、見込み客の質も低下してしまいます。


では、問い合わせ数を向上しながら、見込み客の質も維持するには、
一体どうすればよいのでしょうか?

実は、それほど難しいことではありません。

「あなたが聞きたいと思っていること」を聞くのではなく、
「ユーザーが伝えたいと思っていること」を聞いてあげるのです。

年齢や年収、家族構成、趣味、買い替え時期などの情報は、あなたが聞きたい
情報であって、ユーザーが答えたい情報ではありません(ついでに申し上げると、
そうした情報は役に立たないことが多いです)。

しかし、

・なぜこの商品に関心があるのか
・なぜ今のタイミングなのか
・どのような期待を持っているのか、
・どのような悩みを抱いているのか?

などといった類の質問は、ユーザーがあなたに知っておいてほしい情報なのです。


あなたが家や車を買おうかどうか迷っている時、
年収や家族構成などを聞かれても答える気にはなれないでしょう。

しかし、何も質問してくれなかったとしたら、それはそれで不安ではありませんか?

「この人は、本当に私の望むものを提供しようとしてくれているのかしら?」と。


ホームページでも同じなのです。

「あぁ、この人はちゃんと私のことを気遣ってくれている」
「ちゃんと私の事をわかってくれようとしてくれている」

そのことが、フォーム上から感じられなければならないのです。

フォーム画面は、あなたとユーザーが初めてコミュニケーションを行う場です。

あなたのホームページに掲載されているフォームは、
適切な質問が設けられているでしょうか?




株式会社マーケティングトルネード
巽大平

2009年04月14日(火)更新

「お客さんは誰か?」を理解するということ

こんにちは。マーケティング・トルネードの佐藤昌弘です。

私は、集客やセールスの分野における専門家として、
理論だけではなく、実務レベルでお手伝いをするのが仕事です。

最終的なアウトプットとしては、具体的にいえば、ホームページの
リニューアルや、チラシの添削、新聞広告や、道路看板などの
デザインや大きさにまでアドバイスをしていきます。

集客やセールス分野においては、抽象的な方向性だけを示しても、
結果につながらなければ時間も労力もお金ももったいないからです。

さて、そうした日々の仕事の中で、いつも繰り返し経験する
トピックについて、今日はお話しします。

それは、「業績を回復させたい人や、業績を伸ばしたい人にとって、
避けては通れないテーマ」についてです。

クライアント企業さんからの相談はいろいろあります。
次の新商品開発へのアドバイスをください。営業研修をしてください。
集客イベントのチラシにアドバイスください。それこそ千差万別です。

しかし、いつも質問することがあるんです。
それは、「どんな客なのか? 客は誰か?」という質問です。

なぜかといえば、「どんな客なのか? 客は誰か?」ということを
ちゃんと理解することが、とても重要だからにほかなりません。

ここで誤解が生じるわけです。
私が「客は誰か?」という質問の仕方をするからといって、
なるほどね、と思ってはいけないのです。


「なんだそれ? 自分で質問しておいて、そのまま質問に
答えようとするなだと? 何だ、それは?」
とお叱りを受けるのは仕方がありません。だけど本当のことなのです。

これは、私の文章力の無さが原因なのですが、職人さんを相手にすると、
よく生じることなのです。

例えば、お寿司が上手になりたいとします。
そして、その道の専門家へと訊ねたとします。

『お寿司のコツはね、  「どんな魚のネタか」 
を、ちゃんと理解することなんだよねえ』

ひとことで整理して伝えなければならないとか、わかりやすくしないと、
とか、どうしてもこうした場合には、言葉足らずにならざるを得ないのです。
私の場合には、特にそうです。


ですから、専門家にそう言われても、
「はいはい、わかりました」とは、言っちゃいけないと思うのです。

それだけで終わらずに、
「どんな魚のネタかを理解するって、どういうことですか?」
と根ほり葉ほり、突き詰めていくと、ようやく詳しく教えて
もらえたりするからです。


そうでもしないと、大事なところをわからないまま、
つい、言葉通り受け取って、わかったつもりになっちゃうのです。


そこで、私も自問自答をしてみることにしました。

『「どんな客なのか? 客は誰か?」ということをちゃんと理解すること』
とは、なにか?
「どんな客か」「客は誰か?」とは、どういうことなのか?


具体的なケーススタディで説明しましょう。
たとえば、私の場合であれば、ビジネス教材を販売していたりもします。
「凡人が最強営業マンに変わるセールスセミナーDVD」という
セールス実演DVDを販売していたりします。

そこで質問をするわけです。
「営業ノウハウDVDの教材を買われる人は、どんな客なのか?」
という質問です。

もちろん、これにはいろんな答え方があると思います。


1.「3か月、営業成績がタコ(0件)を打ち、
4か月目に突入しようとして、
   いよいよせっぱつまってきている営業マン」

2.「社長業として営業活動もしている人」

3.「営業で売上に悩んでいる営業マン」

どれも本当ではあります。間違いではありません。
しかし、マーケティング的に役立つ答え方として適切なのは、
1番なのです。

2番も3番も、答えは、正しいのかも知れないが、マーケティング的には
役立たない可能性が高いのです。

1番をご覧ください。
お客さんを語る言葉のなかに、消費の動機が語られていることが
おわかり頂けると思います。

「3か月連続で成績タコになり、せっぱつまった」のは、
確かに何らかの行動を起こすに十分な動機を感じさせませんか?

こういうのが、「顧客とは誰か?」と考えたときの、ちゃんとした
答えだと思うのです。
購入動機と一緒にお客さんをイメージするのは、極めて大事なことです。
ぜひ、ご参考にして頂ければ幸いです。



株式会社マーケティング・トルネード
代表取締役
satou

2009年04月07日(火)更新

来店型ビジネスが、チラシの反応率を上げる方法

こんにちは。
マーケティング・トルネードの一條です。

ここ、名古屋ではすっかり桜が満開。
弊社の窓からは、いたるところにやわらかなピンクのかたまりが見受けられます。


すっかり春、ですね。


さて、今日は来店型ビジネスのチラシの反応率を上げる方法について、
お話しすることにします。

というのも、チラシを前にして、「う~~~~んんんんん」
と悩んでいらっしゃる社長さんを見る機会が続いたからなんですね。

特に、来店型のビジネスをしていらっしゃる方にはお役に立てるはず。
それでは早速始めましょう。


■考えれば考えるほど、分からなく・・・


社長さんが自社のチラシを前にして、「う~~~~んんんんん」と悩む。

その理由はいろいろです。

例えば、ある社長さんは「チラシのキャッチコピーはどうすればいいか?」と
相談してこられます。
ある方は、「チラシに書く内容は、どうすればいいか?」と相談してこられます。
ある方は、「チラシの色はどうすれば?」と相談してこられます。


皆さん、勉強熱心な社長さんばかり。
それこそ、広告代理店の方以上に勉強していらっしゃる方もおられます。

しかし、皆さん、揃って、「う~~~~んんんんん」と唸ってしまう。

チラシのことを考えれば考えるほど、何が良いのか分からなくなるのです。


では、こんな時、どうすればいいのでしょう?

あなたが来店型のビジネスをされているなら、
とても簡単な打開策があります。

お客さまに、たったひとつ、「質問」を投げかけるのです。


そもそも、お客さまがあなたのお店に来る来店型ビジネスでは、

【チラシ】=【お客さまをお店に連れてくるためのツール】です。


ということは、チラシを見て、来店されたお客さまは、
「チラシの内容のどこかに興味を持ったから」来店したということになります。

だったら、お客さまに、興味を持った部分を聞いてしまえばいい。
とても単純な解決策なので、「な~んだ」と思われたかも知れませんが、
やってみたことのある方も驚くほど、少ない。

しかし、効果はお墨付きです。


お客さまへの質問は次の通りです。

「今回はこのチラシをご覧になって、ご来店頂いたわけなのですが、
 このチラシのどの部分を見て、ご来店されることにされたのですか?」


この質問をお客さまが来店された際に聞いてみて下さい。

思ってもいなかった部分を指摘されることに驚かれるかも知れません。


例えばある薬局では、チラシの片隅に、ちいさーく書いてあった
「既存のお客さまからの質問」が、
一番注目を集めていたと分かったこともあります。

大きく目立つように書かれている部分が、興味を持たれているとは限りません。
小さく、小さく書いてある部分がきっかけで、お客さまが来店してくれていた
というケースは本当に多いのです。


■チラシの反応率を上げる、ネクストステップ


こうして、お客さまがチラシのどの部分に興味を持っていたのかが
わかった後は、次のステップです。

次のチラシを作る時に、前回のチラシでお客さまが興味を示していた部分を
大きく目立たせるのです。


ひょっとしたら、お客さまが興味を持った部分がキャッチコピーに
なるかも知れません。


いずれにしても、前回のチラシでお客さまが興味を持った部分を
大きくするだけで、チラシへの反応率は上がります。


そしてまた、2回目のチラシを見て来店された方に、
「どの部分に興味を持ったのか」を聞いていく。


とても地道な取り組みのように思えますが、かかる費用は、タダ。無料、ゼロ円。

なのに、社長がひとりでうんうん唸って考えるチラシよりも、
格段に反応率の高いチラシが手に入る。


チラシのキャッチコピーや内容でお悩みであれば、
是非、試してみて頂きたいと思います。


■質問の順番は?

さて、最後にひとつ。
この取り組みをする際には、次の順番で、お客さまに言葉をかけてみて下さい。

1.「今回、このチラシを見てご来店頂いたわけなのですが」

2.「このチラシのどの部分を見て、ご来店されることにされたのですか?」


詳しい理論は割愛しますが、この順番には、人間なら誰しもが持っている
『一貫性の法則』という心理法則が使われています。

この順番で、この質問をすることで、お客さまからの本音を
引き出しやすくなるのですね。


質問の際には、チラシの実物を見せながら質問することも忘れずに。

是非、良いヒントを手に入れて下さいね。



ではまた。
次回、この場所でお会いしましょう。


マーケティング・トルネード
一條仁志




(追記)
文中でご紹介した『一貫性の法則』をもう少し掘り下げて知りたい
という方には、下記の2冊がお勧めです。

ご興味があれば、是非、どうぞ。


●『影響力の武器』(著:ロバート・B・チャルディーニ 誠信書房刊)
●『凡人が最強営業マンになる魔法のセールストーク』 (著:佐藤昌弘 日本実業出版社刊)

2009年03月25日(水)更新

「なんだか凄い」を、「やっぱり凄い」に変えるために。

こんにちは。
マーケティングトルネードの巽です。


少し古い話ですが、動画共有サイトで話題になった作品をご存知でしょうか?

「あの曲とこの曲はよく似ている。
 なぜなら、同じコード進行が使われているから。」

コード進行とは、「楽曲のメロディーを支配する伴奏の流れ」のことです。

動画の主は、往年のヒット曲を次々に引き合いに出しながら、
それぞれの楽曲同士が似通ってしまう構造的な理由を
分かりやすく解説していきます。

この動画は商用目的で作られたものではなさそうなので、
作者のちょっとした遊び心だったのかも知れませんが、
その反響は凄まじく、主要なニュースサイトでも取り上げられるほどでした。


さて、この動画で語られていた内容は、
音楽を多少かじったことのある人間ならば、
特に珍しい話ではなかったと思います。

しかし、その動画に寄せられたコメントの数々は、
音楽の玄人たちには、驚きだったに違いありません。

「え? それって、そんなに新鮮な話だったわけ?」

「これだけカラオケで歌われておきながら、今まで気がつかなかったってことなのか?」

そんな風に感じた人も多かったはずです。


動画の主が伝えたかったメッセージは分かりませんが、
この動画の反響から学べることは、2つあります。


ひとつは、適切な伝え方を選択することで、その効果は大きくなるということ。

もうひとつは、あなたが当たり前だと思っていることは、
思い込みに過ぎないかも知れないということです。


前回のコラムで私は、
「同業に笑われるくらいでちょうどいい」という趣旨のお話をしました。


これは、
「お客さんは無知だと思え」と言いたいわけではく、
「誰でも知っているようなことしか話さなくてもいい」と言いたいわけでもありません。


むしろその逆で、「せっかくの知識を、難しいまま伝えてしまう」ことが引き起こす、
機会損失を問いたかったのです。


例をあげてみましょう。

・創業200年
・貴重な●●●配合
・●●●特許取得済み
・業界初の●●機能搭載
・累計●●万部突破
・世界的権威からの推薦済み


なんだか凄そうですね。


でも、それがどう凄いのかについては、
「なんとなく」でしか伝わっていないと考えた方が無難です。

なぜなら、その業界に生きていないお客さんに対して、
それがどんなに凄いことなのかを理解してもらうには、
その凄さを説明してあげる必要があるからです。


先に挙げた動画共有サイトでの反響は、
分かりやすく伝えることによる「可能性」を物語るものです。


「こんな当たり前のことを書いたら、同業者に笑われるかもしれない」

そう思っているのは、あなたとあなたの同業者だけかも知れません。

「なんだか凄い」を、「やっぱり凄い」に変えるのも、
あなたの仕事なのです。



追伸:
私の原稿を、「より分かりやすい文章にする」お手伝いをしてくださる
編集者さんには、いつも感謝しています。




株式会社マーケティングトルネード
巽大平

2009年03月19日(木)更新

広告に写真・イラストは使うべき?

マーケティング・トルネード佐藤です。

今日は、広告とデザインの話です。



広告を出そうと思うとき、どんな社長でも迷います。
何に迷うのか?

お金を払って効果が無ければ、まったくの無駄遣いになるのを
知っているから投資を迷うのです。

そして、広告投資で失敗しないために、専門家に
相談しようとします。

すると、昔から言われている事柄を言われます。

『広告はブランドづくりのためにも、イメージを大切にするべし』
『そのためにも写真やイラストを工夫しなければならない』
『知名度を上げるためには、何度も、繰り返し、回数を多く広告を』

誰でも、なるほどね、と唸ります。
どれも正しく聞こえますから。


本当に正しいのでしょうか?


これ、正しいのです。
意外でしたか?

私は、イメージの良さは不要だとは思いません。
会社のイメージは良いに越したことはないからです。

私は、写真やイラストを広告に使うのが無駄だと思いません。
写真やイラストのほうが、文字よりも、より多くのメッセージを
伝える力を持っているのは事実だからです。

私は、認知度の高さが不要だとは言いません。
知名度が高ければ高いほど、購入してもらえることは、
データが証明しています。


しかし、私は安易にそれを薦めたりもしません。
なぜなら、「儲かる以上にお金がかかる」からです。

イメージ重視の広告を作って、多頻度で出す。
それをやると、多額のコストがかかります。
でも、そうしたコストを超える利益が生まれてくるのであれば、
じゃんじゃんやるべきなのです。

ところが、今の時代、なかなかそうはいきません。
多くの企業にとって、広告は、
「儲かる以上に金がかかる」という状況なのです。

では、我々中小企業はどうすればいいのでしょうか?
あなたはどう考えたら良いのでしょうか?

これへの答えはもちろんひとつじゃありません。
しかし、大事なことをひとつ伝えるとすれば、これです。

『今こそ、「何を伝えるか?」に集中して欲しい』
ということです。


簡単な例をあげましょう。
仮に、「笑顔教室」というビジネスを運営している会社があったとします。

そこで「笑顔が素敵な笑顔の先生」が広告を出したとします。
だけど、これだと儲かりそうもないですよね。
あなたも、「それで売れるの?」と心配になるはずです。


しかし、「JALが笑顔を学びに来る、笑顔の先生」と内容が変わったとします。
そうすると、とたんに先ほどよりも売れるにおいがしてきませんか?

さらに、「JALが笑顔を学びに来る、笑顔の先生。就職面接セミナー」
となると、どうでしょうか。
架空のビジネスですが、先ほどよりも、さらに売れる気配が増します。


なぜでしょうか?
どうして売れる気配が増すのでしょうか?

それは「何を伝えるか」の「何」を考えているからです。
写真やイラストは、「どう伝えるか」の「手法」なのです。


この「笑顔の先生」の広告を作るとき、笑顔を表現する方法として、
イラストの方が効果的なら、イラストを使えばいい。
笑顔の写真を掲載したほうが効果的になるのなら、写真を使えばいい。

しかし、「何を伝えるか」の部分を、置き去りにしたまま、写真を使うべきか、
イラストは効果的か、を議論しても無益なのです。

『広告はブランドづくりのためにも、イメージを大切にするべし』
『そのためにも写真やイラストを工夫しなければならない』
『知名度を上げるためには、何度も、繰り返し、回数を多く広告を』
これは正しいですが、今のようなシビアな時代は、
それ以前に、「何を」をしっかり考えるのが大事です。

ぜひ、広告作りの際に、少しだけ思い出して欲しいです。



株式会社マーケティング・トルネード
代表取締役
satou

2009年03月18日(水)更新

「新事業」より「芯事業」

マーケティング・トルネードの一條です。
前回、新規事業の立ち上げ方について書いたのですが、
さっそく、コメントを頂きました。

こうやってコメントを頂くと、頑張って書いている甲斐があるというもの。
今日も、はりきって書きますね。


■「新事業」より「芯事業」

さて、前回頂いたコメントはとても興味深いものでした。
まずは頂いたコメントをご紹介します。

> 当社も今までに培った技術、資料などを資源として、お客様が
> どのようなことに興味をもたれているか、とりあえずサイトでテスト
> していますが、非常に反応があります。「新事業」より、まず「芯事業」
> かもしれません。ありがとうございました。


いったい、自社の芯となる事業は、何なのか?

私も、「自社の芯となる事業が分からない」とご相談を受ける
ケースがあります。


なんとなく売上は上がっている。
けれど、「弊社は○○に強い会社です!」と言える○○は
無いような気がする・・・。

このような状況なのですが、しかし、だからと言って、
これらの会社さんに「芯事業」がないということではありません。

ではなぜ、芯がないように感じるのか?


少し、お話ししていきましょう。
今日のテーマは、御社の芯事業を見つける方法です。


■すべてが違う事業だった


今の事業はあるし、売上も上がっている。
それなのになぜ、自社には芯がないと感じるのか?


それは『複数の事業を、ひとつの事業として捉えているから』かも知れません。


弊社ではマーケティングの基本として、事業を、【お客さん】【商品】
【販売方法】の3つの要素の掛け算で考えることをお勧めしています。


・お客は誰か?
・商品は何か?
・どうやって売っているのか?

この3つの要素です。


御社のお客さんは、法人なのか個人なのか?
法人であれば、どんな業種なのか? どれくらいの規模なのか?
個人であれば、男性なのか、女性なのか? 大人なのか、子供なのか?
地域に偏りはあるのか?

商品は何か。サービスなのか、モノなのか?

販売の方法は、対面販売なのか? 店舗に来てもらうのか?
営業で相手を訪問するのか? コールセンターを使うのか、
インターネットでの通販なのか?


例えば、【お茶】を販売している会社があります。

・この会社では、営業マンが法人を回ってお茶の注文を取っています(A)
・この会社では、新聞にチラシを折り込んで、電話でお茶の注文を
 受け付けています(B)
・この会社では、インターネットのホームページからお茶の注文を
 受け付けています(C)


ここで質問です。
この会社には、いくつの事業があるでしょう?


「え?事業って言ったって、お茶を売る事業、ひとつだけなんじゃ・・・」


そう考えるのも無理はありません。

だって、商品は【お茶】ひとつだからです。

しかし、思い出して頂きたいのです。


先ほど事業は、【お客さん】【商品】【販売の方法】の3つの要素の
掛け算で出来ているとお話ししました。

つまり、この3つのうちのひとつでも変われば、今まで通用していた
ノウハウは通用しなくなるのです。

例えば、法人営業用の営業トークは、個人のお客さまからかかってきた
電話を受けるコールセンターのトークには使えません。

ホームページの申込ボタンをどこに配置すればいいのかという
ノウハウは、新聞折り込みチラシのノウハウとはまた別のノウハウです。


今、上記のA、B、Cのそれぞれで売上が上がっているのであれば、
この会社にはA、B、Cの3つの事業のノウハウがあるということなのです。


しかし、もし仮にこの3つの事業を、【お茶を販売する】というひとつの
事業だと捉えていたとしたら?


それぞれのノウハウがごちゃごちゃになって、混乱してしまうかも
知れません。

その結果、「うちには芯となる事業がない・・・」と思う社長さんが
いてもおかしくはない。

しかし、芯がないわけではないのです。


そこで、御社の芯事業を見つけるために、まずやってみて頂きたい
ことがあります。とても簡単な2つのステップです。

ステップ1.
まず、今のお客さん、今の商品、今の販売方法をそれぞれ書き出してみる。

ステップ2.
全部書き出したら、お客さんと商品と販売方法の【3点セット】の
組み合わせをすべて書き出す。

これだけ。

【お客さん】が違えば、それも別事業として書き出します。
【お客さん】と【商品】が同じでも、【販売方法】が違えば、別事業です。


こうして分解した結果、自社の中にはいくつもの【3点セット】が
あることに気付かれた方もいらっしゃるかも知れません。

この過程でどの【3点セット】が伸びているのか、テコ入れをするべき
【3点セット】はどれなのか、これから育てたい【3点セット】は
どれなのかもはっきりしてきます。

あとは、それぞれの【3点セット】に対して、必要な取り組みを
していけばいい。


私は、御社の中には、芯となる事業はいくつもあると思っていますし、
いくつあってもいいものだとも思います。

そして、それらの芯は、優先順位が入れ替わったり、
形を変えたりしながら、御社を支えていく。


是非、御社の中にある【3点セット】のひとつひとつに光を
当ててみて頂きたいと思っています。

それではまた次回、この場所でお会いしましょう。





マーケティング・トルネード
一條仁志

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